ついに150円台乗せ、日足は13連騰へ(10/21夕)

21日の東京市場は、ドルがさらに続伸。

ついに150円台乗せ、日足は13連騰へ(10/21夕)

ついに150円台乗せ、日足は13連騰へ

〇本日はドルが更に続伸、150.45レベルまで一時値を上げる、NY時間乗り切れば日足13連騰に
〇日米金利差、ファンダメンタルズ格差、米ドル高容認姿勢重なり、流れはドル高・円安方向継続
〇本邦当局の介入警戒感根強いが、ここ数日の値動きは極めて鈍い
〇本日大きな米経済指標発表予定はなし、NY連銀総裁発言機会には要注意
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは149.60-150.80、ドル高・円安方向は150.45レベルが最初の抵抗
〇ドル安・円高方向は150.05-10が目先のサポート

<< 東京市場の動き >>

21日の東京市場は、ドルがさらに続伸。前日欧米時間に150円を超えた流れを継ぎ、本日もドルは堅調に推移している。

ドル/円は、寄り付いた150.10-15円レベルを日中の安値圏としてじり高推移。当局の介入警戒感もありドルの上値は重く限られたが、それでも前日記録した高値150.29円を更新すると、150.45円レベルまで一時値を上げている。途中、鈴木財務相から「投機による過度な変動は容認できない」との発言が聞かれるも効果は限られ、結局16時現在ドルは日中の最高値圏で推移し、欧米市場を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは「英国情勢」と「日本の為替政策など」について。
前者は、昨日レポートしたように英世論調査大手ユーガブが「トラス政権の支持率が7%と1桁台に落ち込んだ」−−とする衝撃の調査結果を発表するなど政権不安が声高に取り沙汰される環境下、ついにトラス首相が辞任を発表した。首相在任期間は歴代最短、わずか1ヵ月半での退陣となる。また、それにともない「英保守党党首選が1週間以内に完了する見通し」などと後任人事について伝えられるなか、為替市場は政局不安の後退と捉えて一時好感。対ドルでは1.12ドル以下から1.13ドル半ばをうかがうレベルまで吹き上がったが続かなかった。本日東京では再び1.12ドルを割り込むなど「行って来い」に。

対して後者は、13日と18日に継ぎ、昨20日にも「日本当局の覆面介入」観測が一時取り沙汰されていた。時間的にはロンドンの早朝、150円を初めて超えた局面でやや不可解な動きがあり、それが「覆面介入」ではないか、と思惑を呼んでいた。その件について、鈴木財務相や神田財務官は「ノーコメント」などと口を噤んだものの、具体的な影響はというと一時的なものでむしろドルの反騰高に繋がった。なお、上記のような環境下、記者からの質問を受けたジャンピエール米大統領報道官は「ドル高は米経済の強い立場を反映している」とした従来通りのコメントを繰り返したという。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円相場は本日東京で再び高値を更新。そして本稿執筆時のレベルは150.40円台、ドルは高値圏での推移だ。仮に、このままNY時間を乗り切れば、日足は実に13連騰ということになる。さすがにやり過ぎ、行き過ぎの感だが、流れは引き続きドル高・円安方向。150円を超えてまたもや青天井化しているなか、さらなるドル高進行にも一応注意しておきたい。
日米金利差やファンダメンタルズ格差、米政府筋のドル高容認姿勢−−などが重なり、市場筋のあいだではドル買い・円売り安心感が根強い。ただ、先でも指摘したように13日を皮切りに、昨日も日本当局の「覆面介入」がたびたび観測され、相場のかく乱要因となっている。足もとの連騰だけで約7円、9月22日安値を起点とすれば10円を超えるドル高が進行しているだけに、当局がしっかりとした介入に出動すれば、それなりのインパクトがあっても不思議はなさそうだ。

テクニカルに見た場合、ドル/円は連日の高値更新。ついには150円台へと「しっかり」乗せてきた。テクニカルなドルの上値めどはしばらく見当たらず、敢えて言えば1990年高値160.20円だが、さすがに遠く中期ターゲットか。
一方で、当局の介入警戒感は根強いものの、先で取り上げた鈴木財務相発言「投機による過度な変動は容認できない」に反するように、ここ数日の値動きは極めて鈍い。過熱感の乏しい状況下、如何に整合性をとるのかにも注目だ。

本日はとくに大きな米経済指標の発表予定がうかがえない。ただ、NY連銀総裁の発言機会が見込まれているうえ、前日に続きEU首脳会議などの重要イベントも予定されており、それらには一応要注意。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは149.60-150.80円。ドル高・円安方向は東京高値の150.45円レベルが最初の抵抗。抜ければ昨日4本値を参考にしたピボットのR2にあたる150.70-75円がターゲットに
対するドル安・円高方向は、本日東京安値の150.05-10円が目先のサポート。割り込むようだと、昨日「覆面介入」との話が取り沙汰された際の安値149円半ばを目指しそうだ。

ついに150円台乗せ、日足は13連騰へ

ドル円日足

注:ポイント要約は編集部

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