ドル円144円台後半、米長期金利低下傾向の中で底堅い印象
4日午前の東京市場でドル円は堅調推移。朝方、144.54レベルで取引の始まったドル円は、序盤144.41まで小緩んだものの、時間外の米長期金利が下げ止まったことからその後はほぼ一方向で上げる展開となりました。一時144.91の高値をつけた後、東京時間正午現在は144.85レベルで取引されています。
日経平均株価は、昨晩欧米市場で主要株価指数が大幅高となったことから買いが先行。ほぼすべての業種で上げて、上げ幅は一時700円を超えました。前場終わりにかけては利食い売りも入りましたが底堅く、624円高で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では、日中一時145.39まで上値を試し押し戻された後も、ドル円はじりじりと下値を切り上げ、欧州序盤は145円を挟んでのもみ合いとなりました。その後は米長期金利が低下したことから米国時間にかけ145円割れに反落。さらに発表されたISM製造業指数の予想以上の悪化に、米長期金利は一段安となり、ドル円も安値144.16まで下落しました。終盤にかけては米長期金利の小幅な反発に伴いドル円も買い戻され、144円台半ばでアジア時間を迎えています。
尚、昨晩英トラス政権は今回の「英国売り」の原因の一つとなった所得税最高税率の引き下げを撤回、ポンドは堅調に推移し、欧米主要株価指数は上昇しています。
ドル円は、徐々に下値を切り上げて、昨日は日中から145円台に乗せる動きを見せました。米長期金利の低下で144円台に反落したものの、投機筋の思惑やファンダメンタルズの動向次第では、いつでも145円台で介入を試す動きとなりそうです。9月の介入額は2.8兆円と円ベースでは過去最大で、その割には5円程度の下げしかなかったことが一つのサプライズとなっています。財務省・日銀も為替介入が最終的には効果がないことは承知の上で、いかに効果的に急激な為替変動を抑えるかに腐心しているものと思われ、昨日145円台では介入があったとは聞こえてきませんが、今後前回並みの水準で介入が実施されるのか、あるいは、水準を変えての介入が行われるのか、もしくは、今後は介入を行わないのか、当局と市場との腹の探り合いが続きそうです。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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