NZ政策金利の予想
明日5日(水曜日)午前10時にNZ中銀から政策金利が公表されます。
尚、NZは9月25日に夏時間へ移行したため、前回よりは公表時間が1時間早まります。
(市場の予想)
NZ準備銀行(中銀)政策金利(オフィシャル・キャッシュレート:OCR)
現行3.00%⇒3.50%に0.5%の利上げ予想(レンジ:3.25〜3.50%)
(10月4日9時現在の予想値)
前回8月の会合は市場の予想通り50BPの利上げを実施し、上げ幅は4連続となる50BPの利上げでした。今回の市場予想も5連続となる50BPの利上げとなっていますが、予想レンジが0.25〜0.50%となり、一部では上げ幅縮小となっています。
今回の利上げ予想に関するポイントとして、以下が挙げられます。
@記者発表要旨内で2会合連続して「消費者物価目標を1〜3%内に引き戻すことを確実にする」まで利上げ継続姿勢となっており、まだインフレ低下には程遠い状況にあること。
A第2四半期CPI(7月18日発表)は年率で7.3%と非常に高いままとなっている。但し、中銀の5月時点の2022年末予想が6.9%、8月には同5.8%と下方修正しているので、先行きはやや落ち着き始めると見ている。(5月時2023年末中銀予想は4.4%⇒8月時3.8%)尚、3Q・CPIの発表は10月18日に予定されています。
Bインフレが@の1〜3%へ回帰する中銀予想は2024年第2四半期(予想+2.6%)以降であり、下表(1)にある様に2023年〜2024年にかけての据え置き予想に繋がっている。
C9月15日公表の2Q・GDPが前期比+1.8%(予想1.0%)、で1Qの▼0.2%より改善していますが、中銀予想は前期比で3Q+0.6%、4Q+0.2%とあまり芳しい予想とはなっていません。
D@〜Cを勘案すると0.25%利上げもあり得ると見ているようですが、NZでは金融政策会合が年内は11月を残すのみとなりますので、仮に今回0.25%ですと、エコノミスト予想の4%までの利上げは来年に先送りとなりそうです。
(1)エコノミストの2023年4Qまでの利上げ予想及び中銀の金利見通し(2022年10月時)
前回8月時予想と比較して0.50%の利上げ幅が拡大しています。8月公表の中銀見通しに合わせた格好となっています。中銀見通しでは2024年12月で四半期平均3.94%ですので、OCRが4%になった時点で2024年末まで金利据え置きの予想になっています。
(2)米・NZ政策金利推移(2017年1月以降)
今回予想通りの利上げなら、まだ政策金利面ではNZ>米国のままです。
(3)前回8月17日の金融政策時の記者発表要旨
(記者発表要旨)
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NZ中銀金融政策議事要旨は一部を和訳したものであり、詳細は金融政策要旨本文をお読みください。(出所:NZ中銀HP)
NZドル米ドル相場は、昨日のシカゴポジション354を御参照願います。昨日はNZ中銀の金融政策を控えた持ち高調整のNZドル買いに0.5731まで買われましたが、0.5720の抵抗線に当たりました。更に豪州中銀の利上げ幅が予想を下回ったことでNZドルも0.5681まで反落し、現在は0.5700挟んだ展開になっています。流れはNZドル安方向に変わりなく、サポートは0.5590、0.5550〜60、0.5500、0.5470の順にあります。
次回は11月23日(水)に予定されています。
(10月4日13:30、1NZ=0.5698米ドル)
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