基本は米FOMCなどにらみレンジ継続か(9/19夕)

週明け19日の東京市場は、ドルが小高い。とくに終盤にかけて上げ幅を拡大させている。

基本は米FOMCなどにらみレンジ継続か(9/19夕)

基本は米FOMCなどにらみレンジ継続か

〇本日のドル円、当初142.65レベルまで下落後、終盤143.35-40まで上昇、16時現在ドル高値圏で推移
〇142.50-143.80といった小さなレンジを形成、21-22日予定の日米英金融政策発表結果待ちか
〇本日は米9月NAHB住宅市場指数発表、それ以外の決定済み材料は少なめ
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは142.80-144.00、143.80が引き続き強い抵抗
〇ドル安・円高方向は142.55-65が強いサポート

<< 東京市場の動き >>

週明け19日の東京市場は、ドルが小高い。とくに終盤にかけて上げ幅を拡大させている。

先週末は、英国のエリザベス女王国葬とあわせたトラス新首相による弔問外交が開始され、18日にはバイデン米大統領と非公式の会談が実施されていたようだ。そうしたなか、引き続きロシア情勢が注視されており、プーチン氏からは「ガス供給求めるなら制裁を解除すべき」とEUに譲歩を求める発言も聞かれている。
そうした状況下、ドル/円は142.90-95円で寄り付いたのち、当初は下値を探る展開。142.65円レベルまでじり安となるも、底入れすると終盤に掛けては逆行高をたどっていた。143.35-40円まで上昇し、16時現在でもそのままドルの高値圏で推移、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、「ロシア情勢」と「台湾情勢」について。
前者は、ドイツを拠点とする格付け機関スコープ・レーティングスが「ロシア経済は2030年までコロナ前の水準を回復することはない」との見通しを示したことが話題に。そうしたなか、ロシア財務省はドル建て債2本の利息を「70億ルーブル」のルーブル建てで支払ったが、こうした措置を含めてすでにムーディーズなどに「デフォルト」認定されている。経済的にもかなり苦しい状況へと追い込まれつつある。一方、ペスコフ報道官からは「今後出される制裁はロシアと中国の関係にマイナスの影響を与えるが、大きな影響を与えることはない」と述べたとされるものの、強がりに過ぎないとの見方が有力。

対して後者は、台湾南東部で18日午後、マグニチュード6.8の地震が発生し、列車が脱線したほか、コンビニエンスストアが倒壊するなどの被害が発生したことが明らかになった。詳細な被害状況を含めた続報などにも要注意。そうしたなか、バイデン米大統領から「中国からの攻撃あれば、台湾は米軍が守る」との発言が聞かれており、一部でかなりの思惑を呼んでいたようだ。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円相場は、上下に振れる少し荒っぽい相場付きだが、形成レンジはそれほど広くない。短期的には142.50-143.80円といった小さなレンジを形成、そのなかでの往来相場となっているようだ。予断を許さないが、市場では21-22日に予定されている日米英などの金融政策発表が注視されており、短期的にはそれら次のイベントにらみか。143円台を中心としたレンジ取引、一進一退がいましばらく続く展開も。
各国金利情勢への関心が高いなか、今週は前述したように21-22日に日米英などの金融政策が発表される見通しだ。それに向け、目先は発表される経済指標や株価の動きなどをにらみつつ、思惑の交錯した値動きをたどりそう。たとえば、米利上げについて一時は「1.0%」とする話も取り沙汰されていたが、JPモルガンのチーフエコノミストは先週末に、1.0%利上げに懐疑的な見方を示した顧客レポートを出していたという。実際の政策発表までまだ二転三転、相場も右往左往する可能性がある。

テクニカルに見た場合、ここ最近のドル/円はレンジ取引。本日早朝にも142.65円レベルまで下落し、下限割れをうかがうも失敗に終わり、引き続き142.50-143.80円といった小さなレンジにとどまっている。いずれにしても、まずは同レンジをめぐる攻防に要注意。上抜ければ144円台乗せから144.95円が再び視界内に捉えられる反面、底割れすれば前回安値141.51円を目指す展開も。

一方、本日は米経済指標として、9月のNAHB住宅市場指数が発表されるものの、それ以外の決定済み材料はいくぶん少なめか。ただ、各国の国家元首や首脳など500人を含めた合計2000人以上が参列する大々的なエリザベス女王の国葬が行われると同時に、トラス英首相による弔問外交も続く見通しだ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは142.80-144.00円。ドル高・円安方向は15日高値143.80円が引き続き強い抵抗か。ただし超えれば144円台乗せから、年初来高値なども再び視界内に。
対するドル安・円高方向は、強いサポートとなると142.55-65円だが、143円前後からは少しずつビッドが並び始めているようだ。底堅いイメージも。

基本は米FOMCなどにらみレンジ継続か

ドル円日足

注:ポイント要約は編集部

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