米消費者物価に注目、発表前後は乱高下もあるか
〇本日のドル円、142.80-85で寄りつくも一時142円割れを意識したレベルまで下落、ドルが弱含みの展開
〇注目の米経済指標を控えやや方向性に欠ける動き、しばらくはレンジ取引の可能性も
〇本日米消費者物価指数発表予定、発表前後の荒っぽい変動に注意
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは141.60-143.00、142.85レベルが最初の上値メド
〇ドル安・円高方向は短期的には142円前後が強いサポートか
<< 東京市場の動き >>
13日の東京市場はドルが弱含み。終日を通して142円台で推移するなど底堅さもうかがえるが、終盤にかけ下げ幅を拡大させていた。
ドル/円は142.80-85円で寄り付いたのち、しばらくはドルが底堅い。しかし、米金利の動きをにらみつつ上値を少しずつ切り下げるなか、夕方になり下げが加速すると一時142円割れを意識したレベルまで下落している。結果として142円を割り込めなかったものの戻りも鈍く、16時現在でもドルは安値圏で推移、欧米市場を迎えていた。
一方、材料的に注視されていたものは、「ロシア情勢」と「国際会議などの世界情勢」について。
前者は、先週末から複数メディアで伝えられていた「ウクライナ軍がロシアとの戦闘において多大な成果を上げた」とする報道は事実であったようで、たとえばロシア国営テレビはハリコフ州のロシア当局者が「ウクライナ軍はロシアがこれまでに制圧した同州北部の集落を奪還、ロシアとの国境に迫った」と述べたと報じている。なお、そうした状況下、米紙WSJによると、「ウクライナは米国などに兵器の追加供与を要請する考え」だという。さらに攻勢をかけるつもりのようだ。
対して後者は、昨日読売新聞と共同通信が伝えた「日米英豪NZ、9月下旬の国連総会に合わせ外相会合を調整」、「20日前後の日米首脳会談を調整」を取り上げたが、そののちさらに本邦閣僚による政治イベント参加日程などが明らかになっている。まずは、浜田防衛相が訪米し「14日に日米防衛相会談」が開催されるほか、岸田首相も「日程が合えば国連総会に出席」へ。さらに、国連総会では一般討論演説を行うほか、各国首脳との会談や多国間会合への出席も調整中だという。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル/円は先週、短期的なレンジの上下をともに試した感があるうえ、13日のNY時間に注目の米経済指標が発表されるとあって、短期的にはレンジ取引。142円台を中心に、やや方向性に欠ける動きだった。もうしばらくは、おおよそ141.50-145.00円というレンジが続く可能性も否定できないが、前記したように本日はNY時間に重要な米経済指標が発表される予定となっている。レンジ放れの動きにも一応注意したい。
日米を中心とした各国の金利情勢に対する関心が引き続き高いなか、本日は米金利情勢に影響を与えかねない米消費者物価指数が発表される予定となっている。もちろん数字次第ながら、大きなドル売りに繋がるとの見方は少数で、多少悪い数字となっても基本的にドルは底堅く推移する見込みだ。また、対円よりも対ユーロなどで再度ドルが買い進まれる展開を見込む声もある。
テクニカルに見た場合、足もとのドル/円はレンジ取引。先週目先の高安ともに付けた感があり、短期的な方向性を欠いている。ただ、本日東京でドルは小緩むと142円割れをうかがうなど、141円半ばのレンジ下限が意識されていたようだ。仮に、このあと発表される米消費者物価が期待外れに終われば、レンジ下限割れを試す展開も否定できないだろう。ちなみに、その場合の下値メドは140円あるいはフィボナッチを参考にした139.40-45円などとなる。
本日は米経済指標として、8月の消費者物価指数と同財政収支が発表される予定で、とくに前者が注視されているようだ。事前予想との乖離に注意で、発表される数字如何ではドルの買い戻しなどが強まる可能性もある。いずれにしても、発表前後の荒っぽい変動には要注意。また、米財務省による30年債入札なども、別途実施される予定だ。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは141.60-143.00円。ドル高・円安方向はまず東京高値の142.85円レベルが最初の上値メド。超えると昨日高値143円半ばを目指す。
対するドル安・円高方向は、本日東京時間にも割り込めないなど、ごく短期的には142円前後がなかなか強いサポートか。下回ると、レンジ下限の141円半ばがターゲットとなりそうだ。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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