米雇用統計を注視、発表前後は荒い値動きも(9/2夕)

2日の東京市場はドルが続伸。連日の高値更新で、一時140.40円台まで上値を伸ばしている。

米雇用統計を注視、発表前後は荒い値動きも(9/2夕)

米雇用統計を注視、発表前後は荒い値動きも

〇本日のドル円、140.20前後で寄り付き一時140円以下へ押し戻されるも、140.40-45まで続伸
〇24年ぶりとなる140円台を示現、1998年8月高値147.64目指し今後もドル続伸の展開となる可能性も
〇本日発表の米雇用統計に注目集まる、発表前後の市場の荒っぽい変動にも要注意
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは139.50-141.10、本日高値140.40-45レベルが最初のターゲット
〇ドル安・円高方向は、東京安値139.85-90をめぐる攻防にまずは注目

<< 東京市場の動き >>

2日の東京市場はドルが続伸。連日の高値更新で、一時140.40円台まで上値を伸ばしている。

ドル/円は140.20円前後で寄り付いたものの、久しぶりの140円台ということもあり、当初は実需筋の売りなどに押される展開。140円以下へと押し戻されたが、目先安値を示現後ドルは切り返すと逆に戻り高を記録している。140.40-45円までドルは上伸、16時現在でもそのままドルは高値圏で推移し、欧米市場を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「ロシア情勢」と「円安けん制発言」について。
前者は、状況が二転三転するなか、ウクライナ入りしたIAEAによる「ザポリージャ原発調査」が1日に開始されたようだ。しかし、調査当日にも砲撃があり、緊急保護システムが作動して5号機が停止するなど前途多難な状況。今後十分な調査が実施されるか否かを懸念する声も多い。一方、点検により3日間の操業停止となっている天然ガスパイプライン「ノルドストリーム1」は、順当にいけば現地時間3日早朝にも供給が再開される予定。ただ、それを鵜呑みにしている向きはさほど多くなく、むしろ先行きに悲観的な見解を示す参加者が優勢だ。

対して後者は、ドル/円相場が前日欧米時間に24年ぶりとなる140円台を示現。その後、本日の東京時間もおおむね140円台で推移したことで、本邦要人による口先介入が相次いでいた。たとえば、松野官房長官は昨日に続き本日も「為替の急速な変動は望ましくない」、「ファンダメンタルズに沿って安定的に推移することが重要」などと発言。さらに、鈴木財務相も「最近の変動はやや大きくなっている印象」、「各国当局と連携しつつ必要な対応をとっていく」と述べていたという。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円相場は、およそ1ヵ月半のインターバルを空けて年初来高値を更新。24年ぶりとなる140円台を示現してきた。ここから上の明確なテクニカルポイントを指摘することも難しいが、敢えて取り上げるならば1998年8月高値の147.64円か。まだだいぶ先、中長期のメドという感を否めないが、目指す格好で今後もドルが続伸をたどる展開には一応要注意。
依然として各国の金利情勢に対する関心が高いなか、本日は欧米時間に注目の米雇用統計が発表される予定となっている。もちろん数字次第ではあるものの、ドル買いを後押しするような内容になるとの期待もあるようだ。ただ、ポジションが偏っていることも間違いないだけに、期待外れに終われば一気に1-2円程度の下押しが入る危険性もあるだろう。

テクニカルに見た場合、ドル/円は昨日欧米で24年ぶりの140円台、そして本日東京ではさらに続伸しての推移だ。ドル高方向の明確な上値メドは示しにくいが、昨日4本値を参考にしたピボットではR1が140.65円、R2は141.05-10円などとなり、一応の参考値としていただければと思う。いずれにしても、米雇用統計発表前後の市場は荒っぽい変動にも要注意。かなり大きく上下に振れる展開を警戒する声もある。

本日は米経済指標として、8月の雇用統計や7月の製造業受注指数が発表される予定だ。とくに前者への関心が高い。ちなみに、市場の関心がとくに高い非農業部門雇用者数の事前予想値はプラス30万人程度を見込む向きが多いものの、果たしてどうなるだろうか。また、それとは別にG7財務相会合が行われ、「米政権が提示したロシア産原油の取引価格に上限を設定する案について討議する」もようだ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは139.50-141.10円。ドル高・円安方向は本日高値の140.40-45円レベルが最初のターゲット。抜ければ先で指摘した140.65円、141.05-10円などが意識されそうだ。
対するドル安・円高方向は、東京安値139.85-90円をめぐる攻防にまずは注目。下回ると139円前後を目指す展開で、場合によっては138円台前半から半ばが視界内に。

米雇用統計を注視、発表前後は荒い値動きも

ドル円日足


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