パウエル講演注目、レンジ放れの期待感強い(8/26夕)

26日の東京市場はドルが小高い。レンジは狭いが「寄り付き安・大引け高」の様相で、ドルは高値引けとなっている。

パウエル講演注目、レンジ放れの期待感強い(8/26夕)

パウエル講演注目、レンジ放れの期待感強い

〇本日のドル円、積極的な売買は手控えられるも、一時137.10レベルまで上昇、ドルが小高い
〇足もとの値動きは落ち着いており、136.20-137.20といった約1円レンジでの取引にとどまる
〇本日予定されているパウエル氏講演を期にレンジブレークへの期待感も、荒っぽい変動にも要注意
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは136.20-137.80、ドル高・円安方向は137.23が最初の抵抗
〇ドル安・円高方向は、昨日安値136.32そして、一昨日の136.18などの攻防に注目

<< 東京市場の動き >>

26日の東京市場はドルが小高い。レンジは狭いが「寄り付き安・大引け高」の様相で、ドルは高値引けとなっている。

ドル/円は136.50円レベルで寄り付いたのち、緩やかな右肩上がり。ジャクソンホール会合への関心を集めつつ積極的な売買は手控えられ、値幅は終日を通して60ポイント程度にとどまるなど決して広くなかったが、大引けにかけ137.10円レベルまでドルは上昇する局面も。16時現在ではそのままドル高値圏で推移し、欧米市場を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「ウクライナ情勢」と「米金融政策」について。
前者は、24日がウクライナの独立記念日に当たるうえ、ロシアとの戦争状態が半年を過ぎるなか、ゼレンスキー大統領とバイデン米大統領は電話会談を行い、ロシアに対しザポロジエ原子力発電所の管理をウクライナ当局に返すよう要請したことを明らかにしている。そうしたなか、「同原発に電力を供給する電線が一時切断された」と伝えられ話題を呼ぶも、IAEAは「そののち復旧したとの報告を受けた」と発表。目先の危機は取り敢えず脱したようだが、ゼレンスキー氏がビデオ演説で述べたように「世界は辛うじて原子力事故を回避した」に過ぎないのかもしれない。引き続き予断を許さない。

対して後者は、注目のジャクソンホール会合がいよいよ始まるなか、市場の注目度がとくに高いパウエルFRB議長の講演は日本時間26日午後11時ごろから実施される予定となっている。昨日は、それに先立ち複数の米地区連銀総裁から9月FOMCなどに関する発言が相次ぎ、市場のかく乱要因に。一例を挙げると、セントルイス連銀総裁「インフレは予想以上に長引く可能性」、アトランタ連銀総裁「高いインフレの状態が続けば9月に0.75%利上げもありうる」−−などといった発言が取り沙汰されていたようだ。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円は引き続きレンジ取引で、足もとの値動きは落ち着いている。依然として、およそ136.20-137.20円といった約1円レンジにとどまっている状況。このあとも狭いボックス相場が続く可能性は否定できないが、度々指摘しているジャクソンホール会合という注目材料が控えていることもあり、さすがにレンジ放れへの警戒をしておきたい。とくにパウエル講演の最中はもちろん、始まる前からも上下に振れる荒っぽい変動には一応要注意だ。
各国の金利情勢に一喜一憂する環境下、米金利情勢の先行きを占うという意味でも、25日からはじまったジャクソンホール会合への関心は高い。もちろん発言内容次第といった面は否定できないものの、荒れる相場・激しい上下動への警戒を要したい。一方、為替の値動き自体は依然としてドル/円より、ユーロ/ドルに関心が高い状況か。ザポロジエ原発をめぐる動きを含めた広義のウクライナ情勢なども、相場の波乱要因となりかねない。

テクニカルに見た場合、ドル/円は引き続きレンジ内にとどまっているが、東京夕方段階で137.05円レベルと、そのレンジ上限を維持した展開となっている。このあと欧米時間のジャクソンホール会合、パウエル氏講演を前後してレンジブレークするとの期待感も根強いようだ。
ちなみに、レンジを上放れた場合には137.70円が次のターゲットに。逆に底割れなら135.82円を目指す展開か。

一方、本日は米経済指標として、7月のPCEデフレーターや8の月ミシガン大学消費者信頼感指数確報などが発表されるものの、やはり市場の関心はジャクソンホール会合か。パウエル講演がもっとも注視されているが、黒田日銀総裁やベイリー英中銀総裁などが参加するパネルディスカッションにも一応要注意。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは136.20-137.80円。ドル高・円安方向は足もとのレンジ上限に当たる137.23円が最初の抵抗で、抜ければ137.70円、そして138円前後などがターゲットに
対するドル安・円高方向は、昨日安値136.32円そして、一昨日の136.18円などの攻防にまずは注目。割り込めば当然136円割れも。

パウエル講演注目、レンジ放れの期待感強い

ドル円日足


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