NZ/円、短期は揉み合いを抜けきれず。84円割れで変化。中期は“強気”。
8/25に発表されたNZ4-6月期の小売売上高は前期比▼2.3%と市場予想の+1.6%を大きく下回りましたが為替相場には影響がありませんでした。世界経済に不透明感が増す中でマーケットはアメリカ経済の行方と金融政策に重きを置いて注視する展開となっています。足元のアメリカ経済は、住宅関連指数や製造業など、減速を示す指標が散見されますが、消費と力強い雇用市場が経済を支えており、底堅さを維持しています。FRBの金融引き締め姿勢の継続や日欧とのファンダメンタルズ格差を映してドルは全面高の展開となっており、マーケットは本日(26日)の日本時間23時から行われるパウエルFRB議長の講演内容に注目しています。NZドルは対米ドルで弱気ですが、対円では84.50〜85.50を中心とするレンジ内での揉み合いとなっています。
チャートを見ると、日足は1月につけた75.24を基点として下値を切り上げて来た流れを維持していますが、85円台に実体を乗せきれない状態が続いており、8/15の値幅のやや大きい陰線(高値86.13)を上抜けて終えるまでは、上値余地も拡がり難い状態です。一方下値も84.40-50,84.00-10に強い抵抗が出来ており、全て下抜けて終えない限り、下値余地も拡がり難い状態です。日足の上値抵抗は85.10-20,85.50-60,86.00-10に、下値抵抗は84.40-50,84.00-10にあります。86円超えで終えれば下値リスクが後退して一段の上昇へ。逆に84円を割り込んで終えた場合は“NZ弱気”に変化して、下落幅拡大に繋がり易くなります。21日移動平均線は84.64にあり、これを挟んで上下動を繰り返していますが、120日、200日線は84.29と81.59にあり中期トレンドをサポート中です。
一方直近の週足は高値圏から陰線が出ており、単体では下値リスクの高いものです。短期トレンドの変化は認められず、今週は下値を攻めきれずに小反発に転じています。しかし、前週の陰線が上値を抑え込んでおり、86円台を回復して越週するまでは上値余地も拡がり難い状態です。週足ベースで見た上値抵抗は85.40-50,86.00-10に、下値抵抗は84.00-10,82.00-10にあります84円割れで越週した場合は短期トレンドが変化して82円方向への下落リスクが生じます。31週、62週移動平均線は82.81と80.40あり、中期トレンドをサポート中です。
8/25現在、31週、62週移動平均線は82.81と80.40にあり、中期トレンドをサポート中。
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