落ち着きどころを探る展開、乱高下にも注意(8/12夕)

12日の東京市場はドルが小高い。ただ、相場が夏枯れの様相を呈するなか、商いはそれほど多くなく値幅も限られている。

落ち着きどころを探る展開、乱高下にも注意(8/12夕)

落ち着きどころを探る展開、乱高下にも注意

〇本日のドル円、安値132.85-90を示現した後133円半ばまで上昇、限られた値幅のなかで一進一退
〇米CPI後荒れ模様となったドル/円相場だが、その後は132-133円台を中心に落ち着きどころを探る動き
〇ドル安方向にリスクがあるものの、取り敢えずは131円後半から132円前後でドルが下げ渋る可能性
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは132.50-133.90、ドル高・円安方向は133円半ばが最初の抵抗
〇ドル安・円高方向は、東京安値132.85-90の攻防にまずは注目

<< アジア市場の動き >>

12日の東京市場はドルが小高い。ただ、相場が夏枯れの様相を呈するなか、商いはそれほど多くなく値幅も限られている。

ドル/円は、133円前後で寄り付いたのちしばらく冴えない。そのなかで日中安値の132.85-90円を示現している。しかし、その後はジリジリと値を上げると133円半ばまで上昇。そのレベルではドルも上げ渋ったが、それでも133円台での一進一退に終始した。16時現在、ドルは高値圏の133.35-40円で推移し、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、「ウクライナ情勢」と「新型コロナ」について。
前者は、ロシアとウクライナの双方が「欧州最大ザポロジエ原発への攻撃が行われた」として互いを非難する事態となっている。どちらがより正しいのか真偽は不明だが、放射能漏れなど何かあった場合には一大事になることは確か。そうしたなか、国連安保理でこの問題が協議されるも「議論は平行線」に。なお、米国務省や国連事務総長からは「原発周辺の非武装地帯めぐる要求を支持する」とした声明などが発表されている。
対して後者は、いつまで経っても「終わったこと」にならない新型コロナ問題。実際、日本では感染拡大が高止まりしていると、一般メディアでも連日のように報じられている。一方、それとは別にインド政府が過去2週間に新型コロナウイルス感染が増加しているとして、首都ニューデリーにマスク着用義務を再導入したことが話題に。ただ、その反面で米CDCは、コロナの行動指針を緩和。濃厚接触者の隔離不要などを発表していた。

<< 欧米市場の見通し >>

10日の米消費者物価指数発表後に荒れ模様となったドル/円相場だが、その後は落ち着きを取り戻しつつある。132-133円台を中心に落ち着きどころを探る動きで、いましばらくのあいだ方向性の定まらない動きが続く可能性もある。ただ、来週初めにかけ日本が盆休みとなるなか、米国もバイデン米大統領がサマーバカンス入りするような状況下、再び「薄商い=荒れ模様」の展開からレンジ放れをたどるような動きにも一応要注意だ。
各国金利情勢に対する関心が引き続き高いなか、昨日は米サンフランシスコ連銀総裁から「9月の利上げは0.5%が妥当、ただし0.75%の引き上げも排除しない」とした発言が聞かれていた。前述した10日の米消費者物価指数は期待外れの数字となったが、やはりまだ米当局者には強気スタンスの向きが多い。そうしたなか、本日は8月のミシガン大学消費者信頼感指数速報というなかなか重要な米経済指標が発表される予定だ。そちらの数字はしっかりとウォッチしておきたい。

テクニカルに見た場合、ドル/円は10日にまさかの底割れし132.03円の安値を示現後、昨日はさらに続落すると一時131円台も。リスクという意味ではドル安方向にバイアスが掛かりそう。しかし、NYクローズベースでは移動平均の90日線(132.15-20円)がサポートとして寄与している。しっかり下回ればドルの下値余地が拡大するものの、取り敢えずは131円後半から132円前後でドルは下げ渋る可能性もある。

一方、本日は米経済指標として、8月のミシガン大学消費者信頼感指数速報が発表されるものの、米当局者による講演予定などはとくになし。新規材料に欠けるか。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは132.50-133.90円。ドル高・円安方向は本日東京高値の133円半ばが最初の抵抗。上抜ければ134円台乗せを目指す。
対するドル安・円高方向は、同じく東京安値の132.85-90円の攻防にまずは注目。しっかり割り込めば90日線や昨日安値131.74円が視界内に。

落ち着きどころを探る展開、乱高下にも注意

ドル円日足


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