ドル高への調整局面はまだ続きそう(7/20夕)

20日の東京市場はレンジ取引。138円台を中心に、次の材料待ちといった様相だった。

ドル高への調整局面はまだ続きそう(7/20夕)

ドル高への調整局面はまだ続きそう

〇本日のドル円、138.40を上値に小幅なレンジ取引、16時現在138.25-30で推移
〇米FOMCは0.75%利上げ見込み、欧州や英国も大幅利上げに意欲、クロス円で円売り進む流れか
〇明日の日銀およびECB会合動静に注目、新たな日銀審議委員選出、金融政策変化につながるか
〇本日は米6月中古住宅販売件数、米企業決算発表予定
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは137.50-138.70、138.40レベルの攻防に注目

<< 東京市場の動き >>

20日の東京市場はレンジ取引。138円台を中心に、次の材料待ちといった様相だった。

ドル/円は138.15-20円で寄り付いたのち、当初はややドル買い優勢。ゴトー日ということで仲値不足などの需給要因も一部で取り沙汰されていたようだ。しかし、上値は限られ138.40円レベルで上げ渋ると、そののちは揉み合いに。137.90-138.40円といった50ポイントのレンジ取引をたどるなか、16時現在では138.25-30円で推移し、欧米市場を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「欧州エネルギー問題」と「各国金融政策」について。
前者は、定期保守点検のため今月11日から停止しているロシアと欧州を結ぶ主要ガスパイプライン「ノルドストリーム1」について、ロイターが「予定通り再開へ」と報じ、市場に広がっていた懸念もやや後退した。ただ、その反面で米紙WSJは「欧州委は21日の再開予想していない」と悲観的な見解を示すなど、まだまだ予断を許さない。いったいどちらに転ぶのか、実際に21日以降の動きを見極めたいところだ。

対して後者は、ロイターが「ECBは21日理事会で0.25%か0.50%ポイントの利上げを検討する見通し」と報じて話題に。ユーロ/ドルが1.0100ドル台前半から1.0200ドル台後半へと大きくジャンプアップする原動力となっていた。そうしたなか、英中銀総裁も講演で「8月会合で0.5%の利上げも選択肢」などと強気の発言。また豪中銀総裁も「今後数ヵ月でさらなる金利の引き上げが必要」とした考えを示している。ますます、日本の異質性が鮮明になったが、昨日の閣議で岡三証券グローバル・リサーチ・センター理事長の高田創氏など2氏が新たに日銀審議委員に選出されていた。果たして、今後の日銀金融政策への変化に繋がるのか動静を注視しておきたい。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円相場は、昨日NY時間に一時137.38円まで下落。14日に記録した高値から約2円の下押しが入った計算になる。ただ、6月半ばの安値131.49円を起点としても1ヵ月間に8円近い上昇をたどっており、たとえ調整だとしてもまだ底は浅いか。価格調整であれば、もう一段の下押しが入っても不思議はない。ちなみに、そのターゲットは6月半ば安値を起点とした上げ幅の38.2%押しに当たる136.35-40円となりそうだ。

来週26-27日の米FOMCにおける利上げ幅は一時「1.0%」も取り沙汰されていたが、結局「0.75%」で収まりそう。しかし、それでも大幅利上げが実施されることに変わりはなく、また前述したように欧州や英国、豪州なども追加大幅利上げに意欲を見せている。これまでのようなドル/円ではなく、クロス円で円売りが進むか。明日の日銀そしてECB会合をにらみつつ、思惑の交錯した動きをたどる可能性がある。

テクニカルに見た場合、ドル/円は139.39円を示現後の調整局面だが、価格なのか時間なのかはまだ判断に迷うところ。一連のドル上昇局面で価格的な調整はほぼ観測されておらず、今回もそんな経験則に沿った動きをすると予想しているが油断は禁物だろう。昨日安値を下回るようだと、移動平均の21日線も近い前述したフィボナッチポイントの136.35-40円までさらに1円程度の深押しが入っても不思議はない。

テクニカルに見た場合、ドル/円は139.39円を示現後の調整局面だが、価格なのか時間なのかはまだ判断に迷うところ。一連のドル上昇局面で価格的な調整はほぼ観測されておらず、今回もそんな経験則に沿った動きをすると予想しているが油断は禁物だろう。昨日安値を下回るようだと、移動平均の21日線も近い前述したフィボナッチポイントの136.35-40円までさらに1円程度の深押しが入る可能性も。

本日は米経済指標として、6月の中古住宅販売件数が発表されるほか、米企業の決算発表も引き続き相次ぐ。また、バイデン米大統領が「気候変動に関する大統領令を発表する」とも伝えられており、そちらも一応要注意だ。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは137.50-138.70円。ドル高・円安方向は本日東京高値にあたる138.40円レベルの攻防に注目。抜ければ再び139円台乗せを目指す。
対するドル安・円高方向は、やはり本日東京安値の137.90円レベルが最初のサポート。割り込めば昨日安値137.38円がターゲットに。

ドル高への調整局面はまだ続きそう

ドル円日足

注:ポイント要約は編集部

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