米FOMCに注目、前後の金融市場は荒れ模様か (6/15夕)

15日の東京市場はドル弱含み。前日欧米時間に135円半ばまで上値を伸ばしていたが、そこから約1円程度となかなか大きな下げを記録している。

米FOMCに注目、前後の金融市場は荒れ模様か (6/15夕)

米FOMCに注目、前後の金融市場は荒れ模様か

〇本日のドル円、135.45日中高値に右肩下がり、16時現在134.60前後で推移
〇ポジション調整の動き終始優勢、更なる下落予想の声も
〇本日米FOMC「0.75%利上げ」説も、発表前後の市場乱高下、他金融市場動きに注意
〇本日は6月NY連銀製造業景況指数、5月米小売売上高、ECB臨時政策委会合も予定
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは133.70-135.20、135円レベルが最初のターゲット

<< 東京市場の動き >>

15日の東京市場はドル弱含み。前日欧米時間に135円半ばまで上値を伸ばしていたが、そこから約1円程度となかなか大きな下げを記録している。

ドル/円は寄り付いた135.45円レベルを日中高値に緩やかな右肩下がり。夕方には134.50-55円まで下落するなど、一本調子に近い格好で1円近い下げをたどっている。結果的に「寄り付き高の大引け安」。米金利や株価の動きをにらみつつ、米FOMCを前にしたポジション調整の動きが終始優勢だった。16時現在、ドル/円は134.60円前後で推移し、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、「円安進行」と「米金融政策」について。
前者のうち、ドル/円が一時135円台に乗せていたこともあり、主要全国紙や全国ニュースなどでも「円安」が大きな扱いに。また、当局による市場介入実現の可能性や7月実施予定の参院選と絡めた報道も多かった。たとえば、時事通信では「政府・日銀、為替介入にハードル」、ブルームバーグでは「円安・物価高で大規模緩和継続が参院選の争点に」と伝えている。そうしたなか、本邦政府筋などからの口先介入は特段聞かれなかったが、トヨタ副社長から「円高、円安のいずれにしろ為替の急激な変動望ましくない」とのコメントが発せられていたようだ。

対して後者は、本日のNY時間に米FOMCの結果が発表され、0.5%の利上げが実施される見込み。ほぼ織り込まれていると言ってよい。それどころか、一部からは0.75%、もしくは1.0%利上げ説も取り沙汰されており、予定通りとみられる0.5%の利上げが実施されても、市場は「失望」と解釈する可能性もありそうだ。また、それとは別に先行きを占ううえで公表されるドットチャートを注視している向きもある。なお、そんなFRBの動きを横目に、ロイターなどが「ECB、15日に臨時政策委会合」と報じ、思惑を呼んでいる。こちらも合わせて要注意。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円は2002年高値135.20円を超え、一時135円半ばへ。1998年10月以来の水準へと達してきた。大きな流れは引き続きドル高・円安にバイアスで、140円に向けた動きをたどると予想されているものの、短期的には果たしてどうか。本日東京でもトータル1円近い下げが記録されたが、これまでの経緯からすると、調整にしても底が浅い。乱高下の末、いま一段の下げを見込む声も聞かれていた。
日米あるいは日欧との金利差拡大が確実視されるなか、本日は今週最大の材料と言ってもよい米FOMCによる金融政策の発表が行われる。前段で取り上げたように、市場予想は「0.5%の利上げ実施」だが、一部では「0.75%利上げ」なども取り沙汰されているようだ。いずれにしても、発表前後の市場はかなりの乱高下も予想されるだけに、ポジション管理にはしっかりと注意しておきたい。また発表後のNYダウなど他金融市場の動きにも要注意だ。

テクニカルに見た場合、ドル/円は依然としてドル高・円安方向にリスクが高いものの、本日東京時間は調整の動きに押されている。足もとは、いま一段の下落を予想する声も存在する。
米FOMCまでは方向性の定まらない展開も想定できるが、問題はそのあと。再び上方向へと向かえば昨日記録した135円半ばを超えていく展開が見込まれる反面、続落となれば9日安値133.18円などを目指す展開も。

一方、本日は米経済指標として、6月のNY連銀製造業景況指数や5月の小売売上高などが発表されるものの、やはりメインイベントは米FOMCと、その後のパウエルFRB議長の記者会見。また、急遽実施されることになったとみられる「ECB臨時政策委会合」も気掛かりだ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは133.70-135.20円。ドル高・円安方向は、足もと割り込んでいる135円レベルが最初のターゲット。超えると昨日記録した135円半ばが再び視界内に。
対するドル安・円高方向は134円半ば、そして134円前後と50銭刻みで弱いサポートが位置するうえ、割り込んでも133円台のサポートは多い。どこまでこなせるのかに注目だ。

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ドル円日足


注:ポイント要約は編集部

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