米雇用統計ほか注目材料が多い、乱高下の可能性も(4/1夕)

1日の東京市場は、ドルが小高い。122円後半まで再びドル高・円安が進行する局面が観測されていた。

米雇用統計ほか注目材料が多い、乱高下の可能性も(4/1夕)

米雇用統計ほか注目材料が多い、乱高下の可能性も

〇本日のドル円、121.70レベルで寄り付き122.75レベルまで値を上げる、1円を超える変動
〇調整局面にあるものの下値も底堅いか、121.20-123.20といった2円程度のレンジ取引が続く可能性
〇本日発表の3月米雇用統計に注目、米株が大きく崩れなければ為替市場は再びドル買いで反応するか
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは121.70-123.40、東京高値122.75レベルの攻防に注目
〇ドル安・円高方向は122.25円レベルに弱いサポート、割り込むと121.30レベルを目指す展開か

<< 東京市場の動き >>

1日の東京市場は、ドルが小高い。122円後半まで再びドル高・円安が進行する局面が観測されていた。

ドル/円は121.70円レベルで寄り付いたものの、当初は上げ渋り。122円にもとどかない動きが続いたが、上抜けるとそのまま日中高値の122.75円レベルまで一気に値を上げている。本日再びトータルで1円を超える変動をたどっていた。ドルは高値を示現後、やや調整の動きに押されるも122円を割り込むには至らず底堅い。16時現在では122.40-45円で推移し、欧米市場を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「ロシア情勢」と「当局者の口先介入」について。
前者は、昨日も引き続きNATO事務総長から「ロシア軍はウクライナから撤退していない」、米国防総省報道官は「ロシアはウクライナ東部ドンバス地域の制圧に注力しているもよう」と発言するなど、いまだ現地は厳しい状況に置かれているようだ。そうしたなか、ロシア産天然ガスの供給そして支払いについて情報が錯綜している。ドイツなどによるとロシアは「ルーブル払い」でなくてもOKとの認識とされるが、ロシアサイドからの情報では根強く「ルーブル払い」を認めているようにも見受けられる。
対して後者は、本日東京でも鈴木財務相から「急速な変動は望ましくない。最近の円安進行、為替市場の動向や日本経済への影響をしっかりと緊張感を持って注視する」との発言が聞かれたうえ、ロイターは古沢元財務官のインタビューとして「足もとの円安はファンダメンタルズを反映」、「通貨がどんどん安くなるのは良いことではない」、「為替介入はやる以上は成功する必要がある。一般的には単独介入よりも協調介入の方が効果ある」などと報じていた。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円は、一時125円台まで値を上げたのちの調整局面にあるものの、下値にも底堅さがうかがえるようになってきた。実際、3月30日そして31日と2日続けて121.30円レベルでドルは下げ止まっている。ただ、上値も重そうでまずは122円後半、超えても123.20円が抵抗として寄与する可能性もありそうだ。つまり、121.20-123.20円といった2円程度のレンジ取引がしばらく続く展開も否定できない。
「利上げに消極的な日本」と「積極的な米国」という日米両国の金融政策の違いが背景となるなか、本日はまず発表される米経済指標、3月の米雇用統計の内容に注目だ。市場でもっとも注視されている非農業部門雇用者数はプラス49万人程度と、前月よりは低めの予想ながら、数字そのものはなかなか良い内容が見込まれている。NYなど米株が大きく崩れなければ、為替市場は再びドル買いで反応することになるかもしれない。

テクニカルに見た場合、ドル/円は上値トライも仕切り直しとなるなか、逆に一転して下値が正念場になっていた感も見られたが、昨日そして本日東京の動きをみると、ドルの大幅続落も回避されている。3月末の2日続けて121.30円レベルでドルは下げ止まった。それを受けて、基本はレンジ取引による時間調整を予想するが、依然として価格調整、ドルの下押しも捨て切れない。121.30円レベル、そして121円を下回るとなし崩し的な深押しが入る展開も。

材料的に見た場合、中長期的には台湾が参加を望む「インド太平洋経済枠組み」に関する米国の対応が注視される「中国情勢」。米国がトータルで1.8億バレルもの石油備蓄放出を発表したが、根本的な解決にはなりそうにない「エネルギー・穀物相場」、「新型コロナ・オミクロン株蔓延問題」−−などに注目。
一方、本日は米経済指標として、3月の雇用統計や同ISM製造業景況指数などが発表されるほか、オンライン形式でEU中国首脳会議が開催される見込みだ。またウクライナ側からの情報だと、同じくオンライン形式でロシアとの交渉が再開する見通しだという。それらも注目すべき材料だ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは121.70-123.40円。東京高値122.75円レベルの攻防にまずは注目で、抜ければ3月30日高値123.20円が次の上値メドに。
対するドル安・円高方向は、122.25円レベルに弱いサポート。割り込むようだと、2日続けてドルの下値を支えた121.30円レベルを目指す展開か。

米雇用統計ほか注目材料が多い、乱高下の可能性も

ドル円日足


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