ドル円116円台前半、一時5年2か月ぶりドル高円安水準
11日午前の東京市場でドル円は高値更新後伸び悩む。朝方、116.12レベルで取引の始まったドル円は、実需とみられるドル買いに公表仲値決定にかけて上昇。一時2017年1月以来の高値となる116.38をつけました。しかし、時間外の米株先物や米長期債利回りが低下、日経平均株価も大きく値を下げたことを受け、その後は伸び悩み、東京時間正午現在は116.26レベルで取引されています。
日経平均株価は、昨晩のトルコでのロシア、ウクライナ外相会談に期待されたような前進がなかったこと、昨晩発表された2月の米消費者物価指数が、前年比7.9%の高い水準となり、米金利先高観から米株が反落したこと等を受けて売りが先行。ほぼ一方向に下げて、前日比625円安で午前の取引を終了しています。
昨晩海外市場では、ウクライナ情勢に状況改善の兆しが見えず、リスク選好が再度後退する中で、米2月消費者物価指数が約40年ぶりの高水準を記録、3月FOMCでの大幅利上げ観測が再燃したことから、米長期金利の上昇を伴ってドル円は米国時間に116.19の高値をつけ、そのまま116円台を維持して東京時間を迎えています。
テクニカルにはドル円は、21日移動平均線を上放れ、昨日まで3日連続上値、下値を切り上げています。本日午前中につけた116.38は1/4の年初来高値116.35や、2/10の高値116.34をわずかに上抜け高値を更新しています。
ただ、高値滞留時間が短く、今年この水準ですでに2度跳ね返されていることから、レンジ上放れを判断するためには、116円台前半をクリアに上抜けることを確認する必要がありそうです。
いっぽう下方向は116.00、115.50レベルの転換線、21日線や基準線のある115.40レベルがサポートしそうです。
もし、上げ地合いが鮮明になった場合、上値余地は2017年1月高値の118.60レベルや、2015年高値125.86から2016年安値99.02までの下げの76.4%戻し119.53まで拡大することから、大相場となる可能性もあり注意が必要です。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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