米雇用指標注目、英欧中銀の発表にも要注意(2/3夕)

3日の東京市場はドルが小反発。20ポイント強と値動きそのものは大きくなかったが、ややドルの買い戻しが目に付く展開だった。

米雇用指標注目、英欧中銀の発表にも要注意(2/3夕)

米雇用指標注目、英欧中銀の発表にも要注意

〇本日のドル円、日中高値114.55レベル、1/28高値示現後1.5円ほどの下落
〇ADP雇用統計予想大幅に下回る、今週末発表の米雇用統計への警戒感高まる
〇本日は新規失業保険申請件数、ISM非製造業総合指数、英欧中銀の政策金利発表を注視
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは114.10-115.10、115円前後の攻防意識される
〇ドル安・円高方向は昨日安値114.16が最初のサポート

<< 東京市場の動き >>

3日の東京市場はドルが小反発。20ポイント強と値動きそのものは大きくなかったが、ややドルの買い戻しが目に付く展開だった。

ドル/円は114.40円前後で寄り付いたものの、当初はドル上げ渋りの様相。「春節(旧正月)」で中国市場が休みということもあってか、積極的な動きは本日も見送られている。ただ、それでも終盤に掛けては114円半ばを超え、日中高値の114.55円レベルへ。16時現在ではそのままドル高値圏で推移し、欧米市場を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「米ファンダメンタルズ」と「ウクライナ情勢」について。
前者は、事前予想値プラス18万人程度が見込まれていたADP雇用統計が昨日発表されたが、実数値はまさかのマイナス30万人。市場の米早期金利引き上げ期待、あるいはドル強気ムードに冷や水を浴びせている。そのため、今週末に発表される本丸の米雇用統計に対する警戒感がさらに強まった感を否めず、また本日発表される週間ベースの米雇用指標への関心も高い。連日で弱い数字となるのか否かに注目だ。
対して後者は、米国防総省が「近く東欧などに3000人を派兵する」旨の発表を行い思惑を呼ぶ。そんな派兵について、バイデン米大統領は「集団防衛に関するNATO条約第5条は神聖なる義務」と正当性を主張した反面、ロシアのグルシコ外務次官からは「破壊的な措置」とのコメントが聞かれ、強く非難していたようだ。なお、ウクライナ情勢について「英露首脳」や「米仏大統領」がそれぞれ電話会談を行ったほか、ドイツのショルツ首相が近くロシアを訪問し、「プーチン氏と近く会談する」との考えを示していた。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円は本日東京時間こそドル小じっかりだが、1月28日に115.68円を示現後は一貫しての右肩下がりだ。ドルは冴えずに、そのあいだの下げ幅は1.5円にも及んでいた。このあとの欧米時間にドルは再び下落に転じる可能性も否定できないものの、114円前後には移動平均の90日線も位置している。油断は禁物だが、90日線と21日線に挟まれる格好、つまり短期的には114円台での一進一退をたどるといった見方も取り沙汰されていた。
基本的には「利上げに積極的な米国」と「消極的な日本」という構図をたどるなか、今週は発表される重要な米経済指標にまずは注目。前述したように、昨日のADP雇用統計がネガティブサプライズとなっただけに、本日も発表される米雇用指標、週間ベースの新規失業保険申請件数がとくに注視されていることは間違いない。また、それとは別に英中銀ならびにECBがそれぞれ政策金利の発表などを行うことから、そちらへの関心も極めて高いものがある。

テクニカルに見た場合、ドル/円は115.68円の目先上値を示現後、早くも1.5円ほどの下落をたどっている。ちなみに、前回安値113.47円を起点とした上げ幅のフィボナッチで考えると、61.8%押し(114.30円レベル)も一時下回っており、さらに続落しても不思議はない。76.4%押しは114円レベルだ。
ただ、短い時間足などでは昨日のドル安値で、逆に目先の底入れを達成した感もあり、だとするとしばらくは114円台をメインに次の方向性を探る展開をたどるのかもしれない。

材料的に見た場合、中長期的には、いよいよ週末には北京五輪が開幕し、それとあわせた中露首脳の会談なども実施される見込みの「中国情勢」、フランスやイタリアなどが規制措置緩和を打ち出した「新型コロナ・オミクロン株蔓延問題」、「ウクライナ情勢」−−などに注目。

一方、本日は米経済指標として、週間ベースの新規失業保険申請件数や1月のISM非製造業総合指数などが発表される予定となっている。また、昨日のメタ(旧フェイスブック)に続き本日はアマゾンの決算発表も実施される見込みだ。また、先でも取り上げた英欧中銀による金融政策も波乱要因として注意しておきたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは114.10-115.10円。移動平均の21日線を含めた115円前後の攻防が再び意識されている。超えれば前回高値115.68円が視界内に。
対するドル安・円高方向は、昨日安値114.16円が最初のサポート。またその少し下、114円レベルは90日線なども位置するなかなか強いサポートか。

米雇用指標注目、英欧中銀の発表にも要注意

ドル円日足

注:ポイント要約は編集部

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