短期的には方向性欠く、米指標に要注意(2/1夕)

1日の東京市場は揉み合い。115円挟みの一進一退で明確な方向性はうかがえなかった。

短期的には方向性欠く、米指標に要注意(2/1夕)

短期的には方向性欠く、米指標に要注意

〇本日のドル円、動意鈍く、115円挟み30ポイント程度のレンジ取引に終始
〇今週末の米雇用統計控え、週末に向け115円挟みで方向性の乏しい動きが続く可能性
〇本日発表の1月ISM製造業景況指数・米企業決算発表に要注意
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは114.50-115.50、本日高値115.20レベルの攻防に注目
〇ドル安・円高方向は21日線が位置する114.80-90が目先サポート

<< 東京市場の動き >>

1日の東京市場は揉み合い。115円挟みの一進一退で明確な方向性はうかがえなかった。

ドル/円は115.10-15円で寄り付いたものの、方向性は乏しく動意も鈍い。「春節(旧正月)」で中国市場が休みとなるなか、日米株価の動きなどをにらみつつも115円挟み、30ポイント程度のレンジ取引に終始している。16時現在では115.00-05円で推移し、欧米市場を迎えていた。
なお、東京の昼過ぎに豪中銀が「0.10%に据え置き」と、政策金利の発表を行ったものの影響は限定的。豪ドルは対円などで一時下落したものの、結果的には「行って来い」。

一方、材料的に注視されていたものは、「ウクライナ情勢」と「英国情勢」について。
前者は、引き続き緊迫したムードが漂うなか、先月28日に続きウクライナ問題をめぐり、ロシアのプーチン大統領とフランスのマクロン大統領と再び電話会談したという。また、米露についても、米国務省報道官が「米露外相が2月1日に電話会談を行う」と発表している。局面打開を願う動きが欧米それぞれから観測されるが、目立った進展はなかなか難しいものもありそうだ。なお、バイデン米大統領は会見で「どのような状況になろうとも、米国には対応する準備ができている」と指摘していた。

対して後者は、幾つかの英国関連ニュースが伝えられ話題に。そのひとつは、ウクライナ情勢緊迫化などもあり、2月中旬とされていた「ジョンソン首相の来日が取りやめ」になったこと。ただ、反面でジョンソン氏は、ロシアのプーチン大統領との会談を可能な限り早期に実現する意向を示し、早ければ本1日にも開催される可能性が取り沙汰されていた。一方、英政府はいわゆる「パーティー開催疑惑」の報告を行い、そのなかで「政府中枢部で深刻な過失」と指摘、「開催が許されるべきではなかった」結論付けている。報告を受け、ジョンソン首相は議会で謝罪ならびに反省の弁を述べていた。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円は先週末に戻り高値の115.68円を示現したものの、短期的なドルの上値トライは失敗に終わったのだろう。そののち本日に至る動きをみると、以前のレンジから上方修正した新たなレンジを形成しつつ感もある。今週末に米雇用統計の発表を控えていることもあり、足もとの新レンジが長期化することはなさそうだが、それでも週末に向けここ2-3日は115円挟みで方向性の乏しい動きが続く可能性もある。
基本的には「利上げに積極的な米国」と「消極的な日本」という構図をたどるなか、今週は発表される米雇用統計をはじめとした重要な米経済指標の内容を見極めたいとの向きが多いようだ。そうした意味では本日発表される1月のISM製造業景況指数が要注意であるほか、アルファベットなどの米企業決算発表にも注意を払いたい。またウクライナ情勢への懸念が取り沙汰されるなか、開催されると見込みの「米露外相による電話会談」等にも一応要注意だ。

テクニカルに見た場合、ドル/円は年初来高値116.35円を起点とした下げ幅の76.4%戻しにあたる先週末高値115.68円が抵抗となる反面、下値も114.80-90円の移動平均の21日線に支えられ、足もとは再びレンジを形成しつつあるようだ。したがって、目先は115円台前半を中心とした往来相場が続く可能性もある。
ただし、敢えてリスクを指摘すれば、ごく短期ではドル安方向か。115円レベルをしっかり割り込んだ場合のドル続落を懸念する声もある。

材料的に見た場合、中長期的には、開幕直前に五輪大会関係者37人の新たなコロナ感染が明らかとなった「中国情勢」、英外相やカナダ首相など各国トップクラスの感染が報じられている「新型コロナ・オミクロン株蔓延問題」、「ウクライナ情勢」−−などに注目。
一方、本日は米経済指標として、1月の製造業PMI確報や同ISM製造業景況指数が発表されるほか、アルファベットやエクソンモービルをはじめとする米企業の決算発表も数多い。それらの内容如何では波乱もあるだろう。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは114.50-115.50円。本日高値115.20円レベル攻防にまずは注目。超えれば115.68円を再び目指す展開か。
対するドル安・円高方向は、移動平均の21日線も位置する114.80-90円が目先サポートとして意識されている。昨日も同レベルでドルは取り敢えず下げ止まっていた。しっかり下回ると114円半ば、そして114円などがターゲットに。

短期的には方向性欠く、米指標に要注意

ドル円日足


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