米休場に加え新規材料難、基本小動きか(1/17夕)

17日の東京市場はドルが強含み。早朝を安値に緩やかな右肩上がり、「寄り付き安・大引け高」の様相だった。

米休場に加え新規材料難、基本小動きか(1/17夕)

米休場に加え新規材料難、基本小動きか

〇本日のドル円、緩やかな右肩上がり、16時現在日中高値圏114円半ばで推移
〇来週米FOMCにらみつつ、短期的には1月4日116.35を高値、14日113.48安値とするレンジ取引か
〇本日米休場に加え材料難だが、オンライン実施予定のダボス会議準備会合に注目
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは114.10-114.90、114.55レベルが最初の抵抗
〇ドル安・円高方向は本日安値114.10レベルをめぐる攻防に注目

<< 東京市場の動き >>

17日の東京市場はドルが強含み。早朝を安値に緩やかな右肩上がり、「寄り付き安・大引け高」の様相だった。

先週末、南太平洋のトンガ諸島で海底火山の噴火が発生。日本を含めた太平洋周辺の広い範囲に津波をもたらしたことが話題に。また米ホワイトハウスが「日米首脳、21日にオンライン形式で協議を行う」と発表したことも、市場関係者のあいだで思惑を呼ぶ。
そうした状況下、ドル/円は114.15-20円で寄り付いたのち、日中高値の114.10円前後へと軟化。しかし、以降は緩やかな右肩上がりで、一時は114円半ばを超える局面も観測されていた。途中、北朝鮮が今月だけで4回目となる「飛翔体発射」に動いたほか、GDPなど中国の経済指標がまとめて発表されたが、為替市場の反応は鈍く影響も限られている。16時現在では日中最高値圏の114円半ばで推移、欧米市場を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「中国情勢」と「重要政治日程」について。
前者は、来月4日に北京五輪が開幕を迎えるなか、その北京で初めて「オミクロン株感染者が確認された」と伝えられ、金融市場でも動揺が走る。なお、そんな北京五輪についてオランダやデンマークは、「政府関係者の派遣見送り」を正式に発表していた。また、それとは別に週末には尖閣諸島沖で今年初の「領海侵入」が観測されたほか、ロイターは「ブータンとの国境地域の係争地域で入植地建設を加速させている」と指摘していた。さらに英BBCが伝えた「女性工作員が献金を通じて英国政治に介入」報道を、中国外務省が「内政に干渉する必要もないし、したこともない」と切って捨てるなど、全方向で小さないざこざも観測されている。

対して後者は、週末から本日に掛けて幾つかの重要政治日程が判明した。幾つか例を挙げると、前述したように「日米首脳が21日にオンライン形式で協議を行う」と発表されたほか、「オンライン形式の日仏2プラス2、週内にも開催」見込みに。一方、初夏に延期されたダボス会議だが、その準備会合(ダボス・アジェンダ)が17-21日にやはりオンライン形式で実施されるという。さらに、中国の習国家主席は17日に特別講演。岸田首相は18日、昨年12月に就任したばかりのショルツ独首相は19日に登壇する予定だ。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円は、4日に116.35円のドル高値を示現したのち緩やかな下降をたどると、先週末には安値113.48円を記録。一連の上げ幅の7割以上下落した計算で、ドルの続落懸念を指摘する声も少なくない。ただ予断を許さないものの、先の113円半ばで目先は取り敢えず下げ止まったとの指摘も聞かれており、来週のFOMCをにらみつつ短期的には方向性を探るレンジ取引をたどるといった見方も一部で取り沙汰されていた。114-115円を中心に思惑の交錯した展開も!?
日米を中心とした各国金融政策への関心が依然として高いなか、市場の関心は来週開催見込みの米FOMC。公表されている先月のFOMC議事録要旨では「今年3月にも利上げを始めることが検討」されていたが、今回の会合結果は果たして如何に。しばらくはそんなFOMCにらみをたどると目されるものの、本日に限ればキング牧師生誕記念日の祝日で米株式と債券市場は休場となる。大きな動きは期待できないかもしれない。

テクニカルに見た場合、まだ断定はできないものの、短期的に見てドル/円は4日116.35円が目先高値、先週14日安値の113.48円が同安値となった公算が大きい。つまり、ザックリ3円ほどのレンジ取引を目先はたどることになりそうで、それを放れるのは来週FOMC後になるとの見方も聞かれていた。前述したレンジをさらに狭めれば、居心地の良さそうな114-115円台を中心とした値動きか続く可能性もある。

材料的に見た場合、中長期的には、IOC関係者などは強気だが北京五輪開幕に黄信号が灯った感もある「中国情勢」、米欧vsロシアの対立構造がいまだ解消されない「ウクライナ情勢」、「新型コロナ・オミクロン株蔓延問題」−−などに注目。
一方、本日は「キング牧師生誕記念日」の祝日にあたることもあり、米経済指標の発表だけでなく、米通貨当局者らの講演などもとくに予定されていない。新規材料に乏しいが、前記した「ダボス会議の準備会合」には一応注意しておきたいところだ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは114.10-114.90円。本日東京高値に当たる114.55円レベルが最初の抵抗。超えると21日線が位置する114.80円台がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、本日安値の114.10円レベルをめぐる攻防にまずは注目。割り込むようだと114円割れも否定できないが、大崩れは目先予想しにくい。

米休場に加え新規材料難、基本小動きか

ドル円日足


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