コロナに一喜一憂しつつも基本はレンジか(12/21夕)

21日の東京市場はレンジ取引。いよいよクリスマス相場の色合いが濃くなってきた感を否めず、値幅は20ポイント強と非常に狭かった。

コロナに一喜一憂しつつも基本はレンジか(12/21夕)

コロナに一喜一憂しつつも基本はレンジか

〇本日のドル円、113.55-80レンジ内での一進一退、クリスマス相場の色合いが濃くなってきた様子
〇先週末からの113.15-87という72銭レンジ、クリスマスモードで薄商いのなか抜けられるのか注目
〇米国初のオミクロン株感染者死亡が確認されるなど、感染拡大は依然として予断を許さない状況
〇本日、7-9月期経常収支発表、20年債入札、米大統領のオミクロン株対策に関する演説予定
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは113.30-114.00、 引き続き113.87が最初の抵抗
〇ドル安・円高方向は113.15がサポートだが、目先的にはその手前113.30前後も意識され始める

<< 東京市場の動き >>

21日の東京市場はレンジ取引。いよいよクリスマス相場の色合いが濃くなってきた感を否めず、値幅は20ポイント強と非常に狭かった。

ドル/円は113.60円前後で寄り付いたものの、上下とも攻めにくく基本はレンジ取引。113.55-80円といったなかでの一進一退をたどっている。NYダウ先物が堅調に推移したうえ、日経平均株価も終値ベースで500円以上上昇と大きく値を上げたが、為替市場への影響はいまひとつだった。16時現在では113.70-70円で推移し、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、「新型コロナ」と「トルコリラ」について。
前者は、英首相が「オミクロン株抑制に向けあらゆる措置を検討」と発言したうえ、独首相も「ワクチン接種でもコロナ規制強化を検討」と述べるなど、欧州地域の新型コロナの感染拡大は依然として予断を許さない状況にあるようだ。一方、「テキサス州で米国初のオミクロン株感染者の死亡を確認」と伝えられたほか、自身は陰性だったが、バイデン米大統領が「コロナ感染判明の職員と先週接触」ことが明らかになるなど、依然として何があっても不思議はないだろう。
対して後者は、トルコリラは昨日再び史上最安値を更新。対円で一時6円割れを意識するレベルまで軟化したが、同国のエルドアン大統領が「リラ建て預金の価値を政府が保全する」と表明したことで、流れが一変した。トルコリラは対円やドルで急騰。また、本日東京でもリラ買いの動きが継続すると、一時11円台を示現するなど、わずか数時間で80%ほどの「暴騰」をたどった計算になる。短期的にはリラ高が続く公算は大きいものの、継続性を疑問視する向きも少なくないようだ。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円は、すでに1週間以上も113.15-114.27円という1円強のレンジにとどまっているが、先週末からの数日に限ればさらに狭い113.15-87円という72銭レンジ。実際、昨日から本日に掛けてもドルは目先高値113.87円を超えていくことは出来ていない。依然としてレンジ内だ。市場がクリスマスモードを強めるなか、まずは72銭の狭いレンジを抜けていくことが出来るのかに注意を払いたい。
先週発表された日米欧英の金融政策をめぐるスタンスからすれば、やはり円は積極的に買いにくい。ただ、引き続き新型コロナ・オミクロン株が気掛かり。先でも取り上げた「テキサス州で米国初のオミクロン株感染者の死亡を確認」したように、米国でも今後猛威を振るう危険性も一部で取り沙汰されていた。幸いなことに米株が取り敢えず堅調に推移しているものの、それが崩れれば為替市場でも再び円高リスクが強まることになりかねないだろう。

テクニカルに見た場合、ドル/円は期間に応じて幾つかのレンジを形成している感。そのうちもっとも短期、かつ狭いレンジはというと、先週末からの113.15-87円という72銭レンジになる。本日東京をみてもドルは底堅く、敢えてリスクを指摘すれば上方向にバイアスはかかりそうだが、クリスマスモードで薄商いのなか、果たしてレンジを上抜けられるのかにまずは注目だ。

材料的に見た場合、中長期的には、G7外相が香港選挙をめぐり対中非難の緊急声明を発表している「中国情勢」、各国による厳しい対策措置導入も今週末のクリスマス後の感染拡大への懸念が拭いきれない「新型コロナ・オミクロン株問題」、「原油供給問題」−−などに注目。
一方、本日は米経済指標として、7-9月期の経常収支が発表されるほか、米財務省による20年債の入札も実施される見込みだ。さらには、バイデン米大統領がオミクロン株対策について演説を行う予定であり、こちらを注視している向きもある。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは113.30-114.00円。引き続き先週末高値の113.87円が最初の抵抗。超えれば114円台を回復の可能性もみえてくる。
対するドル安・円高方向は、強いサポートは同じ先週末安値の113.15円だが、目先的にはその手前113.30円前後もサポートとして意識され始めているようだ。

コロナに一喜一憂しつつも基本はレンジか

ドル円日足


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