前週の主要レート(週間レンジ)
始値 高値 安値 終値
ドル円 102.05 102.66 100.82 101.31
ユーロ円 113.14 114.03 112.71 113.10
ユーロドル 1.1087 1.1222 1.1071 1.1164
日経平均 16462.29 16943.67 16455.57 16919.92
(注)上記表の始値は全て東京午前9時時点のレート。為替の高値・安値は東京午前9時?NY午後5時のインターバンクレート。
前週の概況
8月8日(月)
週明けの東京市場では、雇用統計後のリスクオンの動きが継続し株高と円安の動きが強まりました。この流れはNY市場の朝方まで続き、ドル円は112.66レベルの高値を付け、その後は株価に調整の売りが入ったことから小緩んでのクローズ。ユーロは終日狭いレンジの中で動意の無い展開を続けました。
8月9日(火)
東京市場では、ややドルの上値が重たい流れではあったものの102円台半ばでの小動き、お盆シーズンでオリンピック開催中という影響が出ていました。海外市場に移ってからはじり安の展開となり、NY市場に入って発表された4〜6月期の非農業部門労働生産性が予想に反してマイナスとなったことも手伝ってドルは一段安、101円台後半へと水準を下げました。ユーロドルも同様にドル売り(ユーロ買い)となり1.11台前半へと戻す展開、値幅こそ大きくは無いものの、それぞれドル安値圏でのクローズとなりました。
8月10日(水)
東京市場では始まってすぐに円高に振れてのスタートとなりましたが、前日のドル売りの流れを受けてという事以外には目立った材料も無く、夏季休暇で参加者が少なく東京休場を控えてのストップオーダーが思いのほか円高を進行させました。その後もドル円、ユーロドルともにドルの上値が重たい展開が続き、NY市場ではドル円が100.97レベル、ユーロドルも1.1190レベルのドル安値を付けました。
8月11日(木)
東京が休場となりアジア市場の動きは鈍かったものの、ドル円は徐々に売りが引き雇用統計前と同様に101円台前半で底固めをする動きとなりました。NY市場に入り、NYダウが高値を更新すると為替市場ではリスクオンの動きから円売りが目立ち、102.05レベルまで上伸後、ほぼ高値圏でのクローズ。ユーロドルも細かい上下はあったもののドル買いの動きから1.1135レベルまで水準を下げ安値引け。それぞれ、2日かけて行って来いの動きとなりました。
8月12日(金)
NY市場が始まるまでは前日のNY市場での株高、円安の動きを受け、株価もドル円とも活発では無かったものの底堅い値動きを続けました。NY市場に入り発表された経済指標が予想よりも弱かったことからドル円が急落、それまでの102円台前半から101円割れとストップオーダーを巻き込みながら、通常の指標だけで1円以上もの円高を演じました。その後、ドル円は安値100.82レベルをつけ、101円台に戻しての引け。ユーロドルは指標直後に1.1222レベルの高値を付けましたが、引けにかけては指標前の水準1.11台半ばへと戻して引けました。
今週の予定(時刻表示のあるものは日本時間)
今週注目される経済指標と予定をあげてあります。FRB地区連銀総裁講演の内、2016年FOMCメンバー(ニューヨーク、ボストン、クリーブランド、セントルイス、カンザスシティ)ではない地区連銀はカッコ付で示しました。わかりやすさ優先で、あえて正式呼称で表記していない場合もあります。
8月15日(月)
08:50 本邦4〜6月期GDP速報値
16:00 トルコ5月失業率
21:30 米国8月NY連銀製造業景況指数
23:00 米国8月NAHB住宅市場指数
8月16日(火)
10:30 豪中銀理事会(2日)議事録公表
17:30 英国7月CPI、PPI
18:00 ドイツ8月ZEW景気期待指数
18:00 ユーロ圏8月ZEW景気期待指数
18:00 ユーロ圏6月貿易収支
21:30 米国7月CPI
21:30 米国7月住宅着工件数、建設許可件数
22:15 米国7月鉱工業生産
22:15 米国7月設備稼働率
25:30 (アトランタ連銀総裁講演)
8月17日(水)
07:45 NZ4〜6月期失業率
07:45 NZ4〜6月期PPI
17:30 英国7月失業率
23:30 米国週間原油在庫発表
26:00 セントルイス連銀総裁講演
27:00 FOMC(7月26・27日)議事録公表
8月18日(木)
08:50 本邦7月貿易収支
10:30 豪州7月失業率
17:00 ユーロ圏6月経常収支
17:30 英国7月小売売上高
18:00 ユーロ圏7月CPI確報値
20:30 ECB理事会(7月21日)議事要旨公表
21:30 米国新規失業保険申請件数
21:30 米国8月フィラデルフィア連銀製造業指数
23:00 米国7月景気先行指数
23:00 NY連銀総裁記者会見
29:00 (サンフランシスコ連銀総裁講演)
8月19日(金)
17:30 英国7月財政収支
今週の週間見通し
先週は参加者が少ない中でドル円は小さな材料で触れの大きな展開
先週は短期的なドルの買い戻しの局面を予想していましたが、後から振り返ると101円割れは買い、102円半ばは売りと週間レンジも100.82〜102.66と方向感のはっきりとしない週となりました。それよりも驚いたのは週後半水曜以降のドル円の振れです。水曜東京市場では目立った材料が無い中で円高に振れ、木曜、金曜のNY市場ではNYダウ、そして経済指標とごく普通の材料の割には大きく動いた印象です。
特に金曜のドル円は、小売売上高が±0%(+0.4%予想)、PPIが−0.4%(+0.1%予想)と利上げ思惑を後退させる内容ではあったものの、102円台から100円台へと1円以上もの激しい動きになるような数字、内容ではありません。まるで雇用統計で振れた時のような動きを見せたわけですが、これは夏季休暇シーズンで参加者が少ない中、特に日本はお盆で目立ったオーダーが無く、オーダーも薄い状況の中で、ストップオーダーが振れさせたと考えられます。
お盆とオリンピックで今週も市場そっちのけ
今週も引き続き火曜までは東京がお盆シーズンで実需筋を中心に休み、そして意外と大きな理由はオリンピック開催中であるということです。サッカーのワールドカップ開催中は欧州を中心にディーラーがレートではなく試合を見ているとよく言われますが、オリンピックとなると世界規模のスポーツ祭典ですから、すべての国のディーラーが市場そっちのけという可能性があります。特に時差的にも近いNY市場では米国選手の活躍も重なり応援のほうに力が入っているとしか思えません。
ただでさえ、市場が薄くなる夏季休暇シーズンにオリンピックが重なっていることが、先週からの荒っぽい値動きの主要因であると個人的には考えています。
今週もレンジの中でのもみあいを続けながら次の方向性を探る段階
さて、今週ですが長期的な円高トレンド(日足チャート、ピンクの太線で示される下降チャンネル)の中で、短期的なもみあいを継続中で方向感のはっきりしない流れには変化が無いものと見ています。テクニカルには107円台半ばから下げてきてもみあいとなっていますので、もみあいを下抜けるコンティニュエイション・パターンを考えつつ、どちらにも抜けた方に動きやすくなる状況と考えて良さそうです。
その点では、今週も引き続き先週同様のレンジの中でのもみあいを続けながら次の方向性を探る段階にあると言えます。レンジとしては、引き続き101円割れは買い、102円台半ばは売りと見ていますので、100.50レベルをサポートに、102.50レベルをレジスタンスとする流れとしておきます。
天体サイクルをベースにした日柄観測等
今週も材料不足なので、久しぶりに日柄について簡単に触れておきましょう。
いつも通り、私のホームページ(アストロカレンダー http://homepage1.nifty.com/yy/Astro/ )に掲載している天体サイクルをベースにした日柄観測です。
見ていただくとわかりますが、12日のNY市場市場では連続SELLシグナル(ドル売り)があって円高方向に動いたこともうなずけます。今週は18日(木)が変化日となっていますが、この変化日の中心配置は月食で、ドル売りにつながりやすい配置です。週前半に底堅い動きをしていた場合には、特に効きやすくなりますので、その場合には直近のサポート圏を試す可能性を視野に入れておくとよさそうです。
しかし、その後22日NY市場から24日NY市場までは連続BUYシグナル、そして25日東京市場から26日NY市場までは連続SELLシグナルがあります。18日に下げた場合でも翌週にはいったんドルの買い戻しが入り、そこからもう一度下げる動きという展開が見えてきますが、果たしてどうなるでしょうか。結構当たっていますので、頭の片隅にでも置いておくことをおすすめします。
ドル円(日足)チャート
このチャートは、ローソク足の足型をそのままに陰陽の着色のみ平均足と同様とすることで、短期的な方向性(緑=上昇、赤=下降)を見やすく加工した当週報独自のチャートとなっています。また、国内外で人気の高い一目均衡表を併せて表示することで上下のチャートポイントもわかりやすく示しました。トレンドラインは週初の段階で過去一定期間から自動的に表示される自動トレンドライン(無い場合もあります)となっています。
ディスクレーマー
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