基本は小動きだがポンドの動きに要注意
〇本日のドル円、109円台前半のレンジ取引、FOMCを控え積極的な売買手控えられる
〇本日は新規材料乏しく、明日以降の材料をにらんでの一進一退が続くか
〇明日以降、日米英の中銀による政策金利発表が注目の材料
〇EUが英国を離脱協定違反で法的措置の報道、ポンドの動きを警戒する声も
〇本日、2月鉱工業生産・設備稼働率・3月NAHB住宅市場指数発表、米財務省の20年債入札も
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジ108.60-109.50
<< 東京市場の動き >>
16日の東京市場はほぼ横這い。109円台前半におけるレンジ取引で、値幅は20ポイントにも満たない極めて狭いものだった。
ドル/円は109.10-15円で寄り付いたものの、終日を通して値動きが冴えない。新規材料に乏しかったうえ、今週このあと予定されているFOMCなどをにらみ、積極的な売買は手控えられている。ドル/円以外、ここ最近は連日のように高値更新していたポンド/円やカナダ/円も元気がなく、同じくレンジ取引に終始していた。16時現在ドル/円は109.15円前後で推移し、欧米市場を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは、「新型コロナ」と「日米2プラス2」について。
前者は、米ジョンズ・ホプキンス大学の集計結果で、世界の新型コロナウイルス感染者が1億2000万人を超えたことが明らかに。そうしたなか、感染拡大を止める切り札のひとつであるコロナワクチンのうち英製薬大手アストラゼネカ製について、ドイツとフランス、イタリア、スペインが「接種後に血栓ができる症例が報告される」などとし、使用を一時停止すると相次いで発表したことが話題となっていた。事実関係や他国への広がりなどを含め、今後の動きが気になるところだ。
対して後者は、米国のブリンケン国務長官とオースティン国防長官が訪日、16日午後からはじまる2年ぶりの「安全保障協議委員会(2プラス2)」がまずは話題。中国情勢がメインテーマになるとみられ、そののち18日には「米中外交トップ会談」が行われる予定となっている。そうしたなか、中国外務省は「地域の平和と安定に貢献すべき」としたうえで、「閉鎖的で排他的な対立を生むグループを作るべきではない」などと日米2プラス2の開催をけん制していた。
<< 欧米市場の見通し >>
過去1週間ほどは東京時間のドル/円上昇が目に付く展開だったが、本日はそうした動きが見送られた。終日を通して静かな値動き。また、今週は日米英の中銀による政策金利発表を注視している向きが少なくないものの、それらはすべて明日以降、週末にかけての要因だ。本日ということに限れば、新規の材料に乏しく、基本的には明日以降の材料をにらんでの一進一退が続く可能性を否定できないだろう。
昨日の欧米時間は米株が堅調だった反面、暗号資産ビットコインは逆に大きく値を崩す展開。金融市場は全体として見れば、まだまだ荒れ模様の状況だ。また、為替市場においてもドル/円はともかく、ポンドの動きを警戒する声もチラホラ聞かれており、注意を要したい。前述した「英製薬大手アストラゼネカ製コロナワクチンの副作用」に関する話や、「EUが英国を国際条約『離脱協定』に違反するとして法的措置に着手」したとの発表などが波乱要因として取り沙汰されていた。
テクニカルに見た場合、ドル/円は109円台というドルの高値圏ではあるものの、目先的にはやや上げ渋りの感も。株価や金利の動き次第とはいえ、明日のFOMCを前に、短期的には調整の動きが先行するといった見方をする向きも少なくない。仮に、いわゆる価格調整ではなく時間調整であっても、ドルの上値再トライはいったん仕切り直しか。本日は明日以降に向けたエネルギー蓄積の一日をたどることになりそうだ。
材料的に見た場合、中長期的には領有権をめぐる周辺国との対立や人権問題など話題に事欠かない「中国情勢」や「北朝鮮情勢」、「英国情勢」、「イラン情勢」、「新型コロナウイルス再拡大と変異種の発生、ワクチン開発・接種」、「バイデン米大統領による政権運営」−−などが注視されている。
一方、本日の新規材料としては、2月の鉱工業生産や同設備稼働率、3月のNAHB住宅市場指数といった米経済指標が発表される予定となっている。また、米長期金利の動きが注視されるなか、米財務省による20年債の入札も一応要注意。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは108.60-109.50円。上方向は、昨日示現した戻り高値の109.36円が最初の抵抗。超えれば109.85円を目指す。
対するドル安・円高方向は、同じく昨日安値の108.91円をめぐる攻防にまずは注目。割り込んでも底堅そうだが、仮に108円台を割り込むと下値余地が広がることになりかねない。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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