ドル円、109円を挟んで方向感に欠ける展開。本日はFOMCがメインイベント
〇ドル円109円挟み、冴えない米指標に一時108.78まで下落するもFOMC控え方向感に欠ける展開
〇ユーロドル強い独ZEW指数米長期金利低下で1.1952まで上昇後米金利反落で一時1.1882まで下落
〇本日FOMC後発表の経済・物価見通しとドットチャートに注目集まる
〇経済見通しの上方修正とドットチャートの中央値の変化にドル買いがメインシナリオ
〇パウエル議長、会見で具体的方法示さない限り長期金利上昇牽制困難か
〇本日の予想レンジ:108.60ー109.90
海外時間のレビュー
16日(火)の外国為替市場でドル円は方向感に欠ける展開。@米2月小売売上高(結果▲3.0%、予想▲0.5%、前回+7.6%、※前月比)及び、A米2月鉱工業生産(結果▲2.2%、予想+0.3%、前回1.1%、※前月比)の冴えない結果や、B米長期金利の低下が重石となり、米国時間朝方にかけて、安値108.78まで下落しました。しかし、C米FOMCを控えて様子見ムードが強まると、D米長期金利の持ち直し(米10年債利回りは1.59%→1.62%へ上昇)も支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間6時00分現在)では、109.00近辺で推移しております。
16日(火)の外国為替市場でユーロドルは上値の重い展開。@ドイツ3月ZEW景況感調査(結果76.6、予想74.0、前回71.2)の力強い結果や、A米長期金利の低下が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値1.1952まで上昇しました。しかし、一目均衡表転換線に続伸を阻まれると、B欧州圏における新型コロナウイルスの感染再拡大懸念(フランスで新型コロナウイルス第3波入り)や、C米長期金利の持ち直しが重石となり、一時1.1882まで反落する場面も見られました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間6時00分現在)では、1.1903近辺で推移しております。
本日の見通し
ドル円は高値圏での推移が続いております。強い買いシグナルを示唆する三役好転や、高値と安値を同時に切り上げるダウ理論の上昇トレンドが成立する中、テクニカル的に見て、地合いは強いと判断できます(材料次第で心理的節目110.00突破を狙える状況)。こうした中、本日は日本時間早朝3時に予定されている米FOMCに注目が集まります。今回はSEP(Summary of Economic Projections)公表のタイミングとなる為、市場の関心は、@経済・物価見通しと、Aドットチャート(FOMC参加者によるFF金利見通し)に集まっております。前回12月の公表時点では、失業率が2021年5.0%→2022年4.2%→2023年3.7%と段階的に低下するシナリオをベースに、政策金利が2023年末まで据え置かれるとの見通しが示されました。
しかし、今回は新型コロナワクチンの普及や、米政府による追加経済対策の成立を受けて、幾らか経済見通しが上方修正される可能性が高いことから、ドットチャートの中央値も、「2023年末までの利上げ開始」に前倒しされるシナリオが想定されます(前回はFOMCメンバー17名の内12名が2023年末までの政策金利の据え置きを予想=中央値ベースで据え置き)。仮に数名の参加者が2023年末までの利上げ予想にシフトした場合、市場では早期テーパリング観測の示唆と捉えられ、米長期金利上昇→ドル高・株安の展開が見込まれます(当方のメインシナリオ)。パウエルFRB議長は会合後の記者会見で市場の安定化を促す発言を行うと見られるものの、ツイストオペ等の具体的な方法が出てこない限り、米長期金利上昇→ドル高の流れは止まらないと考えられます。以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル円相場の上昇をメインシナリオとして予想いたします。
本日の予想レンジ:108.60ー109.90
注:ポイント要約は編集部
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2024.11.22
ドル円154円台前半、本邦CPI高止まり等で一時154円割れ (11/22午前)
22日午前の東京市場でドル円は「往って来い」。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:上村 和弘
2021.03.17
ドル円見通し 109円をいったん割り込む、FOMC前の調整的な動き(21/3/17)
16日夕刻に109.28円まで上昇するも新たな高値更新へは進めなかったことで109円を割り込み、22時台後半には108.76円まで安値を切り下げた。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2021.03.16
基本は小動きだがポンドの動きに要注意(3/16夕)
16日の東京市場はほぼ横這い。109円台前半におけるレンジ取引で、値幅は20ポイントにも満たない極めて狭いものだった。
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。