ドル円、109円を挟んで方向感に欠ける展開。本日はFOMCがメインイベント(3/17朝)

16日(火)の外国為替市場でドル円は方向感に欠ける展開。

ドル円、109円を挟んで方向感に欠ける展開。本日はFOMCがメインイベント(3/17朝)

ドル円、109円を挟んで方向感に欠ける展開。本日はFOMCがメインイベント

〇ドル円109円挟み、冴えない米指標に一時108.78まで下落するもFOMC控え方向感に欠ける展開
〇ユーロドル強い独ZEW指数米長期金利低下で1.1952まで上昇後米金利反落で一時1.1882まで下落
〇本日FOMC後発表の経済・物価見通しとドットチャートに注目集まる
〇経済見通しの上方修正とドットチャートの中央値の変化にドル買いがメインシナリオ
〇パウエル議長、会見で具体的方法示さない限り長期金利上昇牽制困難か
〇本日の予想レンジ:108.60ー109.90

海外時間のレビュー

16日(火)の外国為替市場でドル円は方向感に欠ける展開。@米2月小売売上高(結果▲3.0%、予想▲0.5%、前回+7.6%、※前月比)及び、A米2月鉱工業生産(結果▲2.2%、予想+0.3%、前回1.1%、※前月比)の冴えない結果や、B米長期金利の低下が重石となり、米国時間朝方にかけて、安値108.78まで下落しました。しかし、C米FOMCを控えて様子見ムードが強まると、D米長期金利の持ち直し(米10年債利回りは1.59%→1.62%へ上昇)も支援材料となり、本稿執筆時点(日本時間6時00分現在)では、109.00近辺で推移しております。

16日(火)の外国為替市場でユーロドルは上値の重い展開。@ドイツ3月ZEW景況感調査(結果76.6、予想74.0、前回71.2)の力強い結果や、A米長期金利の低下が支援材料となり、米国時間朝方にかけて、高値1.1952まで上昇しました。しかし、一目均衡表転換線に続伸を阻まれると、B欧州圏における新型コロナウイルスの感染再拡大懸念(フランスで新型コロナウイルス第3波入り)や、C米長期金利の持ち直しが重石となり、一時1.1882まで反落する場面も見られました。引けにかけて小反発するも戻りは鈍く、本稿執筆時点(日本時間6時00分現在)では、1.1903近辺で推移しております。

本日の見通し

ドル円は高値圏での推移が続いております。強い買いシグナルを示唆する三役好転や、高値と安値を同時に切り上げるダウ理論の上昇トレンドが成立する中、テクニカル的に見て、地合いは強いと判断できます(材料次第で心理的節目110.00突破を狙える状況)。こうした中、本日は日本時間早朝3時に予定されている米FOMCに注目が集まります。今回はSEP(Summary of Economic Projections)公表のタイミングとなる為、市場の関心は、@経済・物価見通しと、Aドットチャート(FOMC参加者によるFF金利見通し)に集まっております。前回12月の公表時点では、失業率が2021年5.0%→2022年4.2%→2023年3.7%と段階的に低下するシナリオをベースに、政策金利が2023年末まで据え置かれるとの見通しが示されました。

しかし、今回は新型コロナワクチンの普及や、米政府による追加経済対策の成立を受けて、幾らか経済見通しが上方修正される可能性が高いことから、ドットチャートの中央値も、「2023年末までの利上げ開始」に前倒しされるシナリオが想定されます(前回はFOMCメンバー17名の内12名が2023年末までの政策金利の据え置きを予想=中央値ベースで据え置き)。仮に数名の参加者が2023年末までの利上げ予想にシフトした場合、市場では早期テーパリング観測の示唆と捉えられ、米長期金利上昇→ドル高・株安の展開が見込まれます(当方のメインシナリオ)。パウエルFRB議長は会合後の記者会見で市場の安定化を促す発言を行うと見られるものの、ツイストオペ等の具体的な方法が出てこない限り、米長期金利上昇→ドル高の流れは止まらないと考えられます。以上を踏まえ、当方では引き続き、ドル円相場の上昇をメインシナリオとして予想いたします。

本日の予想レンジ:108.60ー109.90

注:ポイント要約は編集部

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ドル円日足

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