ドル円じり安 大統領就任式への警戒感強まる (1/20午前)

20日午前の東京市場でドル円はじり安推移。

ドル円じり安 大統領就任式への警戒感強まる (1/20午前)

ドル円じり安 大統領就任式への警戒感強まる

20日午前の東京市場でドル円はじり安推移。朝方103.88レベルで取引が始まったドル円は早朝103.90を挟んでもみあい、一時103.94の高値をつけました。しかし、日経平均株価が軟調に転じたことや、今晩予定されている米大統領就任式が前任大統領不在の中、厳重警戒態勢の下執り行われる異常事態となっていることに対する警戒感から、リスク回避の円買いが優勢となりドル円は下落。一時103.75の安値をつけ東京時間正午現在は103.76の安値圏での取引です。
日経平均午前は129円安で終了。昨晩米株式市場が堅調に推移したことから買いが先行しましたが、国内外のコロナウイルス感染拡大が嫌気され、マイナス圏に転じました。

昨晩注目されたイエレン次期財務長官候補の上院公聴会で、同氏は通貨の価値を市場の決定にゆだね経済的利益のために意図的にドル安に誘導しないこと、コロナ対策として大型の財政出動が必要であり、財政悪化も低金利下では利益のほうがコストを上回ること等を主張しました。内容的に事前報道にほぼ沿うものだったため、金融市場に与える影響は限られ、むしろ株、ドル円等は公聴会開始後に反落する動きとなりました。ドル円は証言開始後に104円台から反落し103円台後半で東京時間につないでいます。

テクニカルにはドル円は引き続き21日移動平均線の上、一目均衡表の「雲」の下での横ばい推移が続きます。ただ、「雲」が明日には103.96まで低下、一方で21日移動平均線は103.58近辺を上昇中と上下ともに余地が狭まりつつあります。このまま「雲」の中に突入し持ち合いを続けるのか、あるいは「雲」の下限に頭を抑えられる形で103円台前半へ下抜けていくのか来週前半にかけての動きが注目されます。

明日未明の大統領就任式を控え午後の金融市場は手控え感が一段と強まりそうです。トランプ大統領は土壇場になってバイデン次期政権に対し「成功を祈る」とエールを送り、政治的な暴力を許さない姿勢を最後のビデオメッセージで伝えたことから、幾分緊張感は和らいでいますが、無事就任式が終了するまでは各市場とも神経質な値動きが続きそうです。

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