2020年のNZドル対米ドルの見通し (1NZドル=0.6540米ドル、1月28日11時現在)
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恒例の「FX羅針盤」の年間相場予想。
例年動きの激しい年末年始の相場が終了したあたりで、「FX羅針盤」の執筆者の皆様に年間の相場見通しを書いていただいています。
今回は前回のA$に続く橋本光正さんのN$年間予想です。
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(1)ファンダメンタルズ分析
米・NZのGDP
図@とA(移動平均線)はNZと米国のGDP比較ですが、ほぼ一貫してNZ>米国で成長しています。そして2017年3Q以降はほとんど同じ成長率で推移し、2018年央をピークにして両国共に下がっています。
下図BはIMFの成長予想です。2019年は僅かながらNZ>米国でしたが、今年以降は両国成長率の拡大予想になっています。
図@とA(移動平均線)はNZと米国のGDP比較ですが、ほぼ一貫してNZ>米国で成長しています。そして2017年3Q以降はほとんど同じ成長率で推移し、2018年央をピークにして両国共に下がっています。
下図BはIMFの成長予想です。2019年は僅かながらNZ>米国でしたが、今年以降は両国成長率の拡大予想になっています。
そして、下図Dでは、NZ中銀は2021年央までは現行の金利で横這い予想ですが、2021年後半からは政策金利の小幅上げ予想をしています。
(図Bの下段、C及びDの出所はNZ統計局)
米・NZ政策金利推移
図Eは米国とNZの政策金利差ですが、2018年に逆転した金利差は、2019年8月に最大1.125%まで米国>NZとの間で拡大しました。その後はFRBの利下げにより2019年末には0.625%まで縮小しています。それでも米国優位の状況は変わっていません。
2020年はこれがどの様に変遷するのか難しいですが、上記のファンダメンタルズを見る限りは少なくとも米国とNZの金利差拡大は見込み難く、2019年の最大差1.125%を越える金利差は想定し難いと思われます。
但し、年央まで見ると、市場のNZドル金利はまだ先安観強く、一方の米国はCME Fedwatch(1月27日現在)を見ると、3月までは80%以上が据え置き(10%ずつ利上げ・利下げ)、6月のFOMCで55%の据え置き、37%の利下げ、8%の利上げ予想となっており、NZと米の金利差は横這い乃至縮小の可能性が高くなっています。先にNZ中銀が利下げを実施した場合に一時的に拡大する可能性はあります。
(2)テクニカル分析
NZドル/米ドルの月足チャート(2020年1月24日現在)
昨年はCのサポートラインを下抜いていたので、NZドルが弱くラインA方向の下押し先行としました。10月に0.6200米ドルまで下がりましたが、結局緑のラインFのダブルボトムで終わり、大きなトレンドラインAのNZドル高を依然として継続しています。このラインは1月末現在0.6160米ドル付近にあります。
10月のダブルボトム後はラインD(0.6740)とラインE(0.5940)のNZドル安トレンド内で推移しています。昨年末にラインDの高値を付けた相場ですので、現在はラインFの0.62、ラインAの0.6160、ラインEの0.5940米ドルの順にサポートを試す流れにいます。
しかしながら、もしラインAを切ると2000年以降のNZドル高トレンドが否定されます。逆に、2014年から始まったラインDを上抜けると中期のNZドル安が終了します。その場合は0.75米ドル付近に強い抵抗線があります。
当面はラインF(0.6200)〜ラインD(0.6740)レンジ間でのNZドルの収斂相場で、先々の上下限の抜け確認相場になりそうです。
NZドル/米ドルの週足チャート(2020年1月24日現在)
上図は週足チャートです。2014年の高値起点のラインGのNZドル安が続いており、昨年末に丁度NZドル安トレンドラインIの上限と交差後に反落しています。現在の位置はGが0.6720、ラインI@とIのトレンドラインが0.6170〜0.6750米ドルになっています。また現在のFは0.6240米ドルにあります。従いまして現在の流れはI@とIのレンジですが、このレンジ内にはFとGの0.6240〜0.6720米ドルのサポートと抵抗線があります。もしFを下抜くとトレンドラインI@方向へのNZドル下落。Gを上抜けた場合は直ぐ上のラインIの0.6550の抵抗線になります。更にIを抜けた場合は、ラインJの0.7100米ドルが抵抗線になりそうです。
2020年見通し
2020年のNZドル・米ドルの年初はまだNZ・米との金利差拡大見込みで米ドルに分がありそうです。両国のファンダメンタルズの改善差が確認され、NZ>米になると金利差縮小の思惑からNZドル選好になると見ています。
予想レンジとしては0.6200〜0.7100米ドルで、年初から年央位までがNZドル弱含み、その後はNZドル高への反発を予想しています。月足のラインA(0.6170)割れをウォッチし、万一割れた場合は週足のIとI@のNZドル安トレンドに沿って下がると思われます。このトレンドラインは1年後に220ピップス下がるので0.5950〜0.6530米ドルレンジになります。
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