政策決定会合主な意見、経常収支(2016年5月12日)

日本銀行は4月27、28日に開催され追加金融緩和を見送った前回の政策決定会合における「主な意見」を公表しました。

政策決定会合主な意見、経常収支(2016年5月12日)

政策決定会合主な意見、経常収支

日本銀行は4月27、28日に開催され追加金融緩和を見送った前回の政策決定会合における「主な意見」を公表しました。

この中で、金融政策運営に関する意見では政策効果の浸透を見極めるべきとの意見が多く、追加金融緩和に言及した意見も必要な場合にはとか必要と判断した場合とかの条件付きで今すぐに追加金融緩和をとるべきと主張する意見は見られませんでした。
追加金融緩和を既成事実化していたかのような市場の事前の過度の期待と、実際の政策決定会合の温度差が浮き彫りとなった形です。
一方で景気の下振れリスクについては危機感を強めていて必要であれば追加の緩和を行うことについても言及されています。

また、今朝方は財務省から日本の平成27年度の経常収支速報が発表となっており、前年度の2倍強の17.9兆円の黒字となりました。背景としては原油価格の下落の影響による輸入金額減少の影響が大きく、加えて円安による来日外国人の国内消費も寄与した形です。訪日外国人旅行者数は前年度比+45.36%の21,358,950人と過去最高を記録しました。

主な意見の市場への影響は新味はなくまずはニュートラル、経常収支黒字拡大は長期的には円高要因と捉えられますが、どちらも為替市場への目立った影響はありませんでした。

ドル円は海外のドル買戻し一服の流れを受け108円台前半で午前中は推移しましたが、株価反発への期待もあり徐々に値を上げてきています。日経平均午前終値は下げ幅を縮小し16,510円で終了。

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