ランド円レポート月曜版(2020年11月16日)

先週のランド円は、安値が6.57レベル、高値が6.90レベルとなり、予想レンジ通りよりも10銭ほどランド高での推移となりました。

ランド円レポート月曜版(2020年11月16日)

ランド円レポート月曜版

〇ランド円、ドル円要因に沿った動きで安値6.57レベル、高値6.90レベルに
〇バイデン候補勝利は中国を最大の貿易相手国とする南アにとって中期的に好材料
〇今週木曜に南ア中銀の政策金利発表、現状維持か利下げか可能性は五分五分
〇今週は6.57レベルをサポートに、6.90レベルをレジスタンスとする流れ

まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「週足のテクニカルなターゲットの水準から、6.45レベルをサポートに、6.80レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が6.57レベル、高値が6.90レベルとなり、予想レンジよりも10銭ほどランド高での推移となりました。

先週のランドはランド要因よりもドル円要因に沿った動きが目立ち、特に週初月曜に株高の動きによってドル円が大きく円安に動いたことから、他のクロス円同様にランド円でもランド高・円安に動くこととなりました。週明けの水準が週間安値で6.57、欧州市場でドル円とともに上昇し週間高値6.90をつけています。

それ以外には目立った材料はありませんでしたが、バイデン候補勝利によって新政権ではこれまでの米国第一主義の修正を測り、通商面での対立が緩和されていく方向性から、特に中国を最大の貿易相手国とする南アフリカにとっては中期的に好材料となっていく可能性があります。菅首相とバイデン候補との電話会談で安保については中国と距離を置く姿勢を明確にしたことも米中関係が一方的に中国寄りにならなそうだという点で良かったと言えるでしょう。

今週は南ア中銀の政策金利発表が木曜にありますが、コンセンサスは現状維持です。しかし、ECBやFRBが12月に追加緩和を行うことが確実視されることから、南アも下げる可能性はあります。9月の会合では賛成多数で現状維持の3.5%となりましたが、2人のメンバーが0.25%の利下げを主張したこともあって、今回の会合では利下げを主張するメンバーが増えるでしょうし、個人的には現状維持の3.5%と0.25%利下げして3.25%とする可能性は五分五分ではないかと見ています。

市場参加者の反応ですが、現状維持の場合には予想通りということで動きは出ないでしょうが、利下げとなった場合には初動はおそらくランド売りで反応、しかしランドの下げも限定的でその後は買われる展開になるのではないかと考えます。このあたりは、テクニカルにも最近のランドが強いという背景もあります。

今週はまずランド円の週足チャートからご覧ください。

ランド円レポート月曜版

冒頭の振り返りでも書きましたが、三角もちあいの上抜けで2019年安値をターゲットとしやすい流れでしたが、既に同水準は達成して現在は2019年12月の戻り高値と2020年の史上最安値の61.8%戻しとなる6.98、ほぼ7円の大台をターゲットにしていると見ることが可能です。

そして三角もちあいのレジスタンス側の起点となっている高値6.57レベルが既にサポートとなりやすい水準です。このシナリオが崩れるとすると、今週金曜のNY引け間際に予定されているS&Pによる格付け発表です。ここで格付け引き下げとなると、反落の動きに繋がるのですが、これはどちらかというと来週週明けの動きへの影響と見てよさそうです。

引き続き堅調な動きを考えていますが、いつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)もご覧ください。

ランド円レポート月曜版 2枚目の画像

上述した上下のターゲットをピンクの水平線で示してありますが、ザラバのチャートを見る限りは現在の水準はそのレンジの中心付近、先週月曜の高値を抜けられるかどうかがカギとなりそうです。そうなると、底堅い動きは続けるものの、高値更新の動きも格付け発表を見てからという流れになる可能性の方が高いと言えそうです。

今週は下値側は三角もちあい起点の高値6.57レベルをサポートに、上値側は先週高値トライは来週以降に持ち越しと見て6.90レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。

注:ポイント要約は編集部

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