米連邦公開市場委員会(FOMC)の金融政策記者発表(2020年11月4日・5日開催分)
昨日、FOMCの金融政策に関する記者発表がありました。金利政策についてはエコノミスト予想通りの据え置きになりました。また記者発表内容も9月とほとんど同じになりました。
次回年内最後のFOMCは12月16日(水曜日)に予定されています。
(1)FOMC討議内容の記者発表
FRBはこの困難な時期に、米国経済を下支えするためにはあらゆる手段の手立てを使うことを約束する。それによって最大雇用と物価安定目標を促進していく。
Covid-19パンデミックは米国や世界中に、途方もない人的・経済的辛苦をもたらした。経済活動と雇用の回復は継続しているが、年初の水準よりは低いままである。一層弱まった需要や年初の著しく低い原油価格が消費者物価インフレを抑制している。全般的な金融情勢は緩和的であり、一部では経済を下支えし、家計や企業への信用供与を行った政策が反映されている。
経済の道のりは明らかにウィルスの状況如何に掛かっている。進行中の公衆衛生危機は経済活動、雇用、あるいは直近のインフレに重しとなり続け、中期経済見通しにかなりのリスクをもたらしている。
委員会は最大雇用と長期インフレ目標2%を達成することが求めている。長期目標を下回って推移しているインフレ状況に、委員会は暫くの間、2%を緩やかに越えるインフレを達成することを目的にしている。そうすることで、その期間に亘り平均2%のインフレやより長期の期待インフレが2%の拠り所となるだろう。委員会はこの様な成果が得られるまでは金融政策の緩和的スタンスを維持する見通しである。委員会はFFレートを0〜0.25%の目標レンジに維持することを決定した。この目標期間は労働市場の状況が達成される水準、すなわち最大雇用及び、インフレが2%まで上昇し、暫くの間2%を緩やかに越える軌道に乗ると委員会が査定する水準までの期間である。
加えて、FRBは今後数ヶ月に亘り、少なくともスムーズな市場機能や緩和的金融状況を支えるために国債や不動産担保証券の保有を現行のペースで増やしていく。それにより、家計や企業への信用の流れを支えることができる。
適切な金融スタンスを査定するため、委員会は引き続き入手する経済見通し情報を監視していく。委員会は目標を妨げるリスクなどが高まってきた場合には、適切と思われる金融政策スタンスを調整していく準備を行う。委員会の査定は、公衆衛生、労働市場環境、インフレ圧力やインフレ期待、そして金融や国際情勢の進展具合を含め、幅広い情報を勘案していく。
金融政策に賛成:パウエルFRB議長、ウィリアムズ副議長、マイケル・ボウマン、ラエル・ブレイナード、リチャード・クラリダ、メアリ・デイリー、パトリック・ハーカー、ロバート・カプラン、ロレッタ・メスター、ランダル・クォールズ。デイリー女史は今回の会合で代理として投票。
(以上)
パウエルFRB議長の記者会見冒頭時の声明(一部抜粋)
最近米国や海外双方で、新たなCovid-19の増加はとりわけ気掛かりである。経済の改善回復は、人々が幅広い範囲で活動再開が安心できると確信するまで、おそらくないだろう。
今年年初に推移していた経済活動や雇用の水準までに戻るには、暫く時間かかるだろう。そして、それを達成するには金融・財政双方の継続的支援が必要となるだろう。
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
(上記出所:FRB HP)
下図はユーロドルの日足チャートです。ラインA(=1.1850)とB(=1.1510)の緩やかなユーロ安トレンドラインで推移していますが、昨日はAまで戻してきました。C(1.1600〜10)の横サポートが強く、ほぼ1.1600〜1.1850レンジで上下を繰り返していました。
ここ3日間の値動きでユーロの1.16台Lowが少し固くなり、今日以降に実態部分でAを抜けて終われるか否かまできています。もし、越えて終われれば、最初はD(=1.1925)次いでE(=1.1965)、そしてダブルトップの1.20になります。失敗の場合は、再度1.1800、1.1760〜70、1.1700〜10の順にあるサポートを試す流れに戻されそうです。
(2020年11月6日14:40、1ユーロ=1.1818ドル)
オーダー/ポジション状況
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