オーストラリアの9月貿易収支の予想
明朝、豪州の9月貿易収支が発表されます。
コロナウィルス発生源問題や香港問題を巡る豪中の対立に、最大の貿易相手国である中国が規制の網をかけたことにより、それまで順調に黒字拡大してきた豪州は黒字幅が急減しています。前回8月も予想+50.5億豪ドルに対し、結果はほぼ半減となる+26.43億豪ドルでした。今回9月の予想も+37億豪ドルで、前月比では増加ですが、昨年9月の+59.62億豪ドルからは大きく減っています。また、予想レンジではほぼゼロに近い数値もありますので、結果が出るまでは予断を許さない感じです。
(今回発表予想11月4日11時現在)
過去の推移と3ヶ月移動平均
(2020年8月現在:○印は各年9月、黒線右側は今回9月予想値、緑はゼロ、青は2016年12月の黒字額基準)
前回8月は予想を大きく下回りました。今回9月は前月よりは増加の予想になっています。上図を見るとこれまでは2016年12月高値をほぼ上回る結果が多かったですが、今回は予想通りなら3ヶ月連続で下回ります。一方で、例年9月の数値を見ると、昨年以外は上回っているのでさほど悪い数値ではありませんが、GDPベースでは前期比(▼50.8%)及び前年比(▼46.4%)と共にマイナスになりそうです。
下図は豪ドル米ドルの日足チャートです。月曜日の金融政策見通し時に添付したチャートに2日分の日足が加わりました。昨日の豪州中銀金融政策では予想通りに追加緩和を実施しましたが、ラインB(=0.70)のサポートを維持して反発し、ラインA(0.7140)を抜いて終わりました。目先はラインG(=0.7250)の上値抵抗線まで視野に入っています。但し、現在のスポットが0.7120付近ですので、再度ラインAを割り込んでいます。このままA以下で推移すると上抜けの確認が騙しの範囲内になります。従い当面はGとBの間でエネルギー蓄積期間と見ておき、もしGをクリアできる様だと、かつての豪ドル高トレンドラインのCとDである0.7350〜0.7700レンジの下限が抵抗線になります。下値割れの場合は、流れとしてE方向になります。
(11月4日14:40、1豪ドル=0.7117米ドル)
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