NZ/円、上値の重い展開続く。68.50割れで終えた場合は一段の下落へ。
本日発表されたNZ7-9月期のCPIは前期比+0.7%、前年比+1.4%と市場予想より低い水準となりましたが、為替相場はこの結果には反応が鈍く、対米ドル、対円で小緩んで推移しています。世界経済は経済再開後の5月以降は順調に回復基調を強めて来ましたが、ここに来て欧米でのCOVID19の感染が再拡大しており、経済の先行きに再び不透明感が強まっています。新たな経済対策が求められる一方で、米追加経済対策や間近に迫った米大統領選の行方を巡る思惑に一喜一憂の動きを繰り返しつつもリスク回避的な動きがやや強まる展開となっています。
チャートを見ると、日足は9/2に付けた71.97を基点として上値を切り下げる流れから上抜けておらず、この日足の上値抵抗が70.00-10にありますが、10/23時点ではこれを上抜けきれていません。70円台にしっかり乗せて終えた場合は日足の形状が改善して下値リスクが軽減されますが、この場合でも週足の形状が改善しておらず、71円台で終えるまでは下値リスクを残します。逆に69円割れで終えた場合は下落リスクが点灯、68.50割れで終えた場合は新たな下げトレンド入りの可能性が高くなり、66円方向への一段のNZ下落に繋がり易くなります。日足の上値抵抗は70.00-10、70.60-70、70.90-00に、下値抵抗は69.40-50、69.00-10、68.50-60にあります。21日、120日移動平均線は69.73と69.41に位置しており、これらを下抜けきれていませんが、69円割れで終えた場合は下値リスクが点灯します。200日線は68.52に位置しており、強い下値抵抗として働く可能性がありますが、68.50割れで終えた場合は新たな下げトレンド入りの可能性が高くなります。
一方、先週足は高値圏から陰線が出ており上値を抑え込んで終えています。単体では下値リスクがやや高いものですが、現状は69.90-00、68.50-60の週足の下値抵抗を守っており、全てを割り込んで越週しない限り、NZ急落にも繋がり難い状態です。一方で、3月に付けた59.51を基点として下値を切り上げて来た流れからは下抜けた位置で推移しており、週足の形状が悪化し始めていることから、下値リスクにより警戒が必要です。週足の上値抵抗は70.40-50、70.90-00に、下値抵抗は68.90-00、68.50-60にあります。71円台回復で下値リスクがやや後退しますが、68.50割れで越週した場合は新たな下落トレンド入りの可能性が高くなります。31、62週移動平均線は68.43と68.95に位置しており、強い下値抵抗として働いています。
10/22現在、31週移動平均線は68.43に62週線は68.95にあり、中期トレンドは“NZやや強気”を維持している。
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