ドル円反落、株価行って来い
リスクオフの後退の中ドル円は103.02までつけ反落
昨晩の海外市場では英国の株価指数FTSE100が他の地域に先駆けて国民投票以前の水準に戻し、また、原油価格も49ドル台を回復するなど、リスクオフがさらに巻き戻される展開となりました。
これを受けてドル円は早朝東京オープン前に103.20をつけましたが、そこから先は頭が重く、東京時間はじりじりと戻され102円台後半での取引に終始しました。
英国のEU離脱には引き続き不透明感が残るものの、明らかになったスケジュールでは目先英国の新首相が決まるまでは具体的な動きがとれなそうであること、それぞれの主体が一応立ち位置を明らかにしたことによって全体像のマッピングがある程度できたことから、相場は落ち着きを取り戻しつつあります。
為替はテクニカル頼り
今後も、英国のEU離脱に関しては進展があるごとに市場は反応せざるを得ないものと思いますが、少し先のことでもあり、市場の関心は国民投票前のテーマであった米国経済の状況確認に一旦戻りそうです。
とはいえ今月発表される指標はいずれも英国国民投票前のものであり、個人の消費や投資行動は今回それなりに影響を受けていることを考えれば、多少数字がよくても手放しにリスクオンというわけにも行かず、為替相場も結局しばらくはテクニカル等を頼りに水準探りが続きそうです。
あまり織り込まれていない日銀の動きには一応注意
もともと米経済の不調から利上げが遠のき、それに加えて今回のブレグジットで今や米国の利下げの可能性すらささやかれている状況ですので、投票前よりも円高が進行するのはやむをえないものとして、一旦は投票前の半値戻しの103円手前は落ち着きやすい水準なのかもしれません。
不確実性が増していることもあって金利要因以外でも円が多少買われるのは仕方がないにしても、これを裏返すと米金利の引き上げ見送りは織り込まれていても、日銀による能動的な追加金融緩和はいまのところ市場に期待されていないともとれるため、今後の日銀の動きにも注意が必要です。
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