豪ドル/円、上値余地が限られる可能性。
2日に発表された豪8月の小売売上高は前月比▼4.0%と、市場予想の▼4.2%よりは良かったものの、これには反応しませんでした。先週の米株式市場の急落地合いから落ち着きを取り戻した金融市場の流れを受けて、豪ドルも週初からじり高に転じましたが、欧米でのコロナウィルス感染者数が増加傾向にあり、世界経済の先行きに不透明感が強いことや、米雇用統計の発表を控えていること、また、東京時間の午後にトランプ大統領の新型コロナウィルス検査の陽性が伝えられて「リスクオン」となり、ドル高、円高の動きの中で、豪ドルは対米ドル、対円で反落しています。
チャートを見ると、日足は、8/31に付けた78.46を直近高値として上値を切り下げる流れに変化が認められません。また、3月に付けた59.91を基点として下値を切り上げて来た流れからも下抜けた位置で推移しており、下値リスクがより高い状態にあります。一方で中期トレンドは強い状態を保っており、72.50割れで越週しない限り、調整下げの範囲内となります。日足の上値抵抗は75.80-90、76.30-40にありますが、76.50超えで終えた場合は、“豪ドル強気”の流れに戻します。この場合でも78円台超えに長期的な上値抵抗が控えており、簡単には上抜けないでしょう。日足の下値抵抗は74.50-60、74.00-10にありますが、74円割れで終えた場合は一段の下落リスクが生じます。21日移動平均線は76.13にあり、これを上抜けられずに反落しており、短期トレンドは“豪ドル弱気”の流れにありますが、120日、200日線は73.95と72.87に位置しており、中期トレンドは“豪ドルやや弱気”を維持しています。
一方週足を見ると、先週足は陰線引けとなり続落しています。また、この足が3月に付けた59.91を基点として下値を切り上げて来た流れからも下抜けており、短期トレンドに変化が生じています。今週は74.00-10の下値抵抗を守り切って反発に転じていますが、短期トレンドが弱いことから反発余地が限られる可能性がより高く、下値リスクに注意が必要です。週足の上値抵抗は76.00-10、76.50-60に、下値抵抗は74.20-30、73.00-10、72.50-60にあります。74円割れで越週した場合は一段の豪ドル下落に繋がり易くなります。31週、62週移動平均線は72.44と73.07にあり、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れを変えていません。
10/1現在31週、62週移動平均線は72.44と73.07にあり、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れにある。
オーダー/ポジション状況
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