ランド円レポート月曜版
金曜の東京前場に一週間のレンジ
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、ランド円は「6.80レベルをサポートに、7.10レベルをコアレンジにしつつ、(英国の)残留、離脱の結果によって7.30レベルもしくは、6.50レベルという水準を視野に」入れる予想を立てました。実際のレンジは安値が6.37 レベル、高値が7.45レベルと、大きく上下に振れる動きとなりました。
これは英国のEU残留支持優勢という世論調査の直後に離脱の結果となったことで、金曜の東京前場に一週間のレンジを付けたことによるイベントリスクをまともに受けた値動きです。ドルランドでは新興国通貨に対するドル買い・ランド売りの動きが、ドル円ではリスク回避の円買いからドル売り・円買いの動きとなり、双方の動きが合わさったことで、ランド円におけるランド売りは加速し、年初来安値を更新することとなりました。
ランド円金価格との相関が高め、下降スピードは弱まりやすい?
既に新安値を付けたことで底が見えにくい流れである一方、ランド円が安値を付けた時のドル円は安値99.00レベルと100円の大台を割り込む動きとなり、さすがに短期の動きとしては行き過ぎ感もあります。高値方向への戻しは限定的となる反面、短期的には安値もまた見たという考え方で良いと思います。
ドル円とユーロドルといった主要通貨において考えられることは週報に書きましたので、そちらをご覧いただければと思いますが、今回のブレグジットは長期的には明らかに世界経済にとって悪材料であり、ランド円をはじめとする新興国通貨にも上値を抑える動きとなることが考えられます。ただ、ランド円については、金価格との相関が高めであることが下げ圧力を緩和する要因と考えられ、避難資産として金が買われる動きが続く間は、他の新興国通貨に比べると下降スピードは弱まりやすいと言えます。
ブレグジットの余波は未消化
週末を挟んだとはいうものの、ブレグジットの余波は未消化です。今週発表が予定されている南アの経済指標による影響はかき消されると考えられますので、毎回同じセリフになりますが、ドル円の動きを見ながらのトレードが良いでしょう。
今週のレンジ予想には、新安値を更新したこともありますので、日足チャートを見ます。
ランド円日足
まず、中長期的には4月高値から5月安値への下げ、その後の先週金曜日への戻しという波動を考え、その100%ターゲットは既に金曜の内に達成していますので、127.2%(161.8%の平方根)となる6.30が次の新安値のターゲットとなります。
先週安値圏6.40をサポート6.85レベルをレジスタンス
ただ、今週はそこまでの下げを考えず、先週安値圏6.40をサポートとする流れを考えています。いっぽう、レジスタンスについては金曜レンジの38.2%戻しにあたる6.79から半値戻しにあたる6.91をターゲットとする流れです。中間の水準6.85レベルが妥当と考えます。今週は、6.40レベルをサポートに、6.85レベルをレジスタンスとしますが、引き続き市場の流動性はブレグジット前に戻ったとは言えません。資金管理(ポジション、オーダー)には十分注意していただきたいと思います。
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ランド円もドル円をベースにした考え方から今週のレンジを組み立ててみます。
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