米FRB地区連銀経済報告(ベージュブック)
昨日(2日)、FRBからベージュブックが公表されました。以下はその内容になっています。地区連銀は12地区で構成されており、報告内容期間は2020年8月24日以前までとなっています。昨日は全般的に改善続く米経済指標にユーロは1.1822まで売られましたが、基調弱いベージュブックに小幅のユーロ買い戻しとなりました。
(全般的な経済活動)
経済活動はほとんど全ての地区で拡大した。しかし、その拡大は全般的に緩やかで、その活動はCOVID−19前の水準よりはまだ非常に低い。製造業は、港湾、あるいは輸送・配送工場での活動拡大と符合するように、ほとんどの地区で増加した。消費支出は引き続き上向きで、これは強い自動車販売、観光業や小売部門の幾つかで伸びた影響による。しかし、多くの地区はこれらの分野での伸びがゆっくりとしたものであり、全消費はパンデミック前の水準と比べてはるかに低いと注記している。商業用建設は幅広く下がった。商業不動産はまだ収縮している。
反対に、居住用不動産は多くの地域で伸びや回復を示しており明るい。居住用不動産販売もまた顕著に上がった。需要増に伴い価格は上がり、在庫不足になっている。銀行部門では、全般的なローン需要はやや上昇し、エネルギー部門は低水準で推移している。どちらの部門も直近では改善期待があまりない。コンタクト先での全般的な見通しは緩やかに楽観的となっているが、2・3の地区では悲観的であると注記している。パンデミックに関連して継続している不確実性やボラティリティにより、消費や企業活動にマイナスの影響を与えている。国全体に広がっているテーマである。
(雇用と賃金)
雇用は、ほとんど全ての地区で増加した。製造業での伸びがあると、ほとんどの地区で言及している。しかしながら、幾つかの地区では、雇用の伸びが遅く、雇用のボラティリティが上昇していると報告している。とりわけ、サービス産業に見られる。需要が弱いのでレイオフ休暇を継続している事例が上昇している。企業は必要とする労働力を探すのに、引き続き厳しい状況が続いている。これは新学期開始や失業手当に関する不確実性同様に、デイケア利用の度合いが高まる事例がある。賃金はほとんどの地区で、横這いか若干上昇した。ただ、低賃金状態の人々の間では下方圧力が高まっている。幾つかの企業では賃金カットを廃止したところもあるが、他方で、高いリスクに晒される仕事の危険手当の賃金下げが見受けられる。
(価格)
物価圧力は前回報告よりは上昇した。しかしまだ緩やかである。仕入れ価格は小売価格よりも上昇したが、全般的に緩やかである。例えば、価格が急騰した構造用木材の様に、需要急上昇や供給チェーンの分断による顕著な例外はある。幾つかの地区では個人用の防護機器コストが上がったと指摘している。貨物輸送のレートは幾つかの地区で上昇した。これは需要回復によるもの。対照的に、多くの地区でのコンタクト先は、需要が弱いことや小売の伸びや販売価格が弱いために価格決定力が欠如していることに言及している。
(各地区のハイライトは略)
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
(上記出所:FRB HP)
下図はユーロドルの日足チャートです。ここ2営業日の日足の形状が悪くなっています。現在は7月末から続いている緩やかなユーロ高トレンドC(=1.1770)とD(=1.2020)のレンジ内での時間調整で収まるのか、あるいはCを切ってB(=1.1700)までトライするのかとなりそうです。
上値は2手前のトウバ陰線の寄りが1.1937ですので、再度上値トライに切り替わるには、まずはここを越えて終わることが必要です。この上には1.1960〜70、1.2020の抵抗線が控えています。
尚Aは1.1040にあります。
(2020年9月3日11:11、1ユーロ=1.1830ドル)
オーダー/ポジション状況
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