短期トレンドは堅調。中期は弱気中。74円割れの越月で長期トレンドに変化。
ニュージーランド経済もオーストラリア同様に好調さを維持しており、為替相場は対ドルでは上昇トレンドに入っていますが、NZ/円相場については揉み合いの域を脱し切れておらず、下値リスクを残した状態にあります。イギリスの国民投票の結果次第ではリスク回避的な円買いがもう一段出回る可能性があり、73円台を割り込んだ場合は新たな下落リスクが点灯します。
日足は、6/15に付けた72.32を直近安値として下値を切り上げる流れが継続中ですが、個々の足が強いものではないことや、74〜76円の揉み合いの域を抜け出していないこと、75.00-10超えの上値抵抗が厚いことから、75〜76円ゾーンの上値抵抗を抜け切れない可能性に注意が必要です。また、日足の下値抵抗が73.30-50にありますが、これを下抜けて終えた場合や、74円割れで越月した場合は、短期、中・長期トレンドが変化して下落余地が更に拡がり易くなります。日足の上値抵抗は75.00-10、75.50-60に、下値抵抗は74.00-10と73.30-50にあります。21日移動平均線は74.49にあり若干上抜けて来ましたが、ダマシの範囲内です。
一方直近の週足は寄付きがほぼ高値の陰線引けとなり下値リスクがより高いものです。今週は週初の下値トライに失敗して反転、上昇の流れに乗せて来ていますが、昨年4月に付けた92.41を起点として上値を切り下げる流れから抜け出しておらず、この週足の上値抵抗が76.50-60にあることから、これをしっかり上抜けて越週しない限り、下値リスクにより警戒が必要です。
一方週足の下値抵抗は73.30-40にありますが、73円割れで越週した場合は一段の下落に要注意。31週、62週移動平均線は76.66と79.65にあり、中期トレンドはNZ弱気の流れに変化が認められません。また、6月足が74円割れで越月した場合も、2009年2月に付けた大底44.25を起点とする長期サポートラインを下抜けることになり、長期トレンドも“NZ弱気”に転換します。
NZ/円【週足】
(6/22現在31週移動平均線は76.66に、62週線も79.65にあり中期トレンドは“キウィ弱気”の流れに変わりない)
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