豪ドル/円、日足は上値余地を探る動きが進行中。中期トレンドは戻り売りを支持。
豪経済に明るい兆し
オーストラリア経済は緩やかな拡大基調が継続中です。消費と住宅市場が堅調であることに加えて、これまで足を引っ張る要因であった資源輸出も増加に転じており、足元の経済は明るさが増しています。フルタイムの雇用者が4か月連続減少する一方、パートタイマーの増加傾向が強くなっており、雇用市場がやや不安を残した状態であることや、先進国や新興国経済の先行きへの懸念も払しょくされていないことは不安材ですが、このところの良好な経済指標を受けて対米ドルでは上昇基調に入っています。一方、豪ドル/円相場については英国民投票前にリスク回避的な円買いの動きが強まったことから、下値不安を残した状態にあります。
日足は、6/15に付けた75.60を直近安値として下値を切り上げていますが、個々の陽線が上昇余力の強いものではないことや、6/16の大陰線が新たな下落トレンドに入った可能性を示唆していること、週足の上値抵抗が80.50-60にありこれをしっかり上抜けて越週しない限り、下値リスクは軽減されません。日足の上値抵抗は79.00-10、80.60-80に、下値抵抗は76.70-80にあります。また、21日移動平均線が79.02にあり、現状はこれを下抜けた位置で推移していますから、上値を追い切れずに反落する可能性にも注意が必要です。
一方直近の週足はタクリ足の陰線となり、下値トライに失敗した形で越週しています。これを受けて今週は上値トライの動きが先行していますが、週足の形状が弱く、直近の陰線の値幅を上抜け切れずに反落に転ずる可能性にも注意が必要です。週足の下値抵抗は76.90-00に、月足の抵抗は76.30-40にありますが、76円割れの越週か、越月となった場合は72〜74円方向への新たな下落トレンド入りの可能性に要注意。逆に80.50-60を上抜けて越週した場合は下値リスクがやや後退して80〜82円ゾーンの揉み合いに落ち着く可能性が生じます。31週、62週移動平均線は82.95と86.65にあり、両者を下抜けており中・長期トレンドは豪ドル弱気の流れにあります。
豪ドル/円【週足】
(6/22現在31週移動平均線は82.95に、また、62週線も86.65にあり、中・長期トレンドは豪ドル弱気の流れ)
オーダー/ポジション状況
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