南アランド週報:『ロックダウン緩和で反発するも戻りは鈍い。一巡後の反落に要警戒』(8/22朝)

南アフリカランド円相場は、7/22に記録した高値6.55円をトップに反落に転じると、8/10には、約2ヵ月半ぶり安値となる5.95円まで下落しました。

南アランド週報:『ロックダウン緩和で反発するも戻りは鈍い。一巡後の反落に要警戒』(8/22朝)

ロックダウン緩和で反発するも戻りは鈍い。一巡後の反落に要警戒

〇南ア円リスクオフの流れに8/18にかけ6.02まで下落
〇その後南アロックダウンレベル引き下げで6.19まで持ち直し、6.16レベルで越週
〇南ア円一巡後の下落リスク警戒
〇南アフリカ経済の先行き不透明感と米中対立激化懸念が南アランドの重石
〇来週の予想レンジ(ZARJPY):6.00ー6.30

今週のレビュー(8/17−8/21)

今週の南アフリカランド円相場は、週初6.13円で寄り付いた後、@先週末土曜日(8/15)に予定されていた米中協議(第1段階通商合意の履行状況を検証するための協議)が延期されたことに伴う失望感や、A米中対立激化懸念(トランプ米政権はTikTokやWeChatの禁止措置に加えて中国ファーウェイへの禁輸措置を発表)、B上記@Aを背景としたリスク回避の新興国通貨売り・円買いムード、C国営電力会社エスコムによる電力制限や、D上記Cを受けた南アフリカ経済の先行き不透明感が重石となり、翌8/18にかけて、週間安値6.02円まで下落しました。しかし、一目均衡表転換線に続落を阻まれると、E南アフリカにおけるロックダウンレベル引き下げ(他の州への旅行や、たばこ及び酒の販売を容認。但し、国境の封鎖及び国際便のストップは継続)等が支援材料となり、週末にかけて、約3週間ぶり高値6.19円まで持ち直す展開となっております(結局6.16円前後で越週)。

来週の見通し(8/24−8/28)

南アフリカランド円相場は、7/22に記録した高値6.55円をトップに反落に転じると、8/10には、約2ヵ月半ぶり安値となる5.95円まで下落しました。この間、一目均衡表転換線や基準線、ボリンジャーミッドバンドを下抜けするなど、テクニカル的にみて、「地合いの弱さ」を印象付けるチャート形状となっております(今週はややや持ち直すも6.55→5.95のフィボナッチ38.2%戻し付近で伸び悩む展開)。

ファンダメンタルズ的に見ても、@南アフリカ経済を巡る先行き不透明感や、A国営電力会社エスコムを巡る負債問題(電力制限)、B米中対立激化懸念(米中対立先鋭化は中国と経済的な結びつきの強い南アフリカ経済へマイナスの影響をもたらす恐れ)、C中東を巡る地政学的リスク、D南アフリカ国内における新型コロナウイルスの感染拡大リスク(ロックダウンレベルを引き下げたことで、再び感染拡大に繋がる恐れ)、E南アフリカ中銀(SARB)による追加利下げ観測など、南アフリカランド売りを想起させる材料が引き続き沢山残っている状況です。

以上の通り、南アフリカランド円相場は、テクニカル的にも、ファンダメンタルズ的にも、「一巡後の下落リスク」が警戒されます。新型コロナウイルスに関するヘッドラインや米中対立関連報道、欧米株や商品市況の動向、南アフリカの主要経済指標の結果(延期されていた第2四半期失業率の発表や、追加利下げの是非を見通す上で重要となる7月消費者物価指数及び7月生産者物価指数)を睨みながらも、当方では引き続き、南アフリカランド円相場の続落をメインシナリオとして予想いたします(南アフリカ経済の先行き不透明感と米中対立激化懸念が南アランドの重石。ロックダウンレベルの引き下げといった好材料を受けても尚戻りが鈍く、来週以降見切り売りを誘発する恐れあり)。

来週の予想レンジ(ZARJPY):6.00ー6.30

ロックダウン緩和で反発するも戻りは鈍い。一巡後の反落に要警戒

南アフリカランド円日足

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