トルコリラ円ショートコメント
まず、先週の振り返りですが、トルコリラ円は「トルコリラ安が進みやすい状況に変化は無いと考え、大台14.00レベルをサポートに、レジスタンスに近い14.90レベルをレジスタンスとする流れ」を見ていました。実際のレンジは安値が14.28レベル、高値14.79レベルと、前週後半のレンジの中で比較的静かな動きに留まりました。
先週のトルコリラは前週後半の荒れ模様の動きから更なるトルコリラ安が懸念されましたが、思いのほか動きは静かで週前半はやや買い戻しが目立ち、週後半は再び上値が重くなる動きでした。材料も特に目立ったものは無かったのですが、ドルトルコリラの動きに注目すると木曜までは落ち着いた動きとなっていたものの、金曜にはドル買いの動きが強まり前週高値をわずかに上抜けトルコリラの史上最安値を更新しています。
最近の傾向として主要通貨ではドル売りの動きが目立ちますが、新興国通貨では自国通貨より米ドル、米ドルよりも金やビットコインという動きがまだ強い様子で、実際にトルコでの金購入意欲は強いという記事も出ていました。
また対ドルでのトルコリラ安が続き、前週にはオーバーナイト金利を上げるという動きも見られましたが、今週は20日にトルコ中銀の会合があり政策金利が発表されます。現時点では現状維持の8.25%がコンセンサスとなっていますが、会合までにトルコリラ安が進むようなことがあればサプライズで利上げもあるかもしれません。ただ利上げがあったとしてもトルコリラ買いの動きは一時的なものの、逆にリラが買われたところでは改めてリラ売りが出やすくなると見られます。
いつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
先週同様に7月後半からのレジスタンスラインと、テクニカルなターゲットとして14.04に水平線を引いてあります。仮に中銀会合でこれらの両線を抜ける動きとなると、先々週のような振れやすい相場をみることとなりそうですが、既に前週に対円で史上最安値を更新し、対ドルでは先週最安値を更新していることを考えると、予想通りの現状維持でリラが売られるというシナリオがもっともありそうな気がしています。
今週のリラ円は史上最安値を更新する可能性が高く、大台14.00をサポートに、下がってくるレジスタンスラインと先週高値に近い14.80レベルをレジスタンスとする流れを見ておきます。
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