米中関連の報道注視、17日は早朝から波乱!?(8/14夕)

14日の東京市場は、小幅ながら「行って来い」。一時ドルが買い進まれる局面も観測されたが、続かなかった。

米中関連の報道注視、17日は早朝から波乱!?(8/14夕)

米中関連の報道注視、17日は早朝から波乱!?

〇ドル円一時的に107円台を回復するも、16時現在では106.85前後で推移
〇中国軍「台湾海峡で演習を実施した」と発表、米厚生長官の訪台を事実上けん制
〇米中関係、貿易面ではNEC委員長やトランプ大統領からポジティブな発言相次ぐ
〇本日、7月小売売上高や8月ミシガン大学消費者信頼感指数速報など発表予定
〇本日欧米時間のドル円予想レンジ106.30-107.20

<< 東京市場の動き >>

14日の東京市場は、小幅ながら「行って来い」。一時ドルが買い進まれる局面も観測されたが、続かなかった。

ドル/円は106.90円レベルで寄り付いたのち、当初はドル買い優勢。一時的に107円台を回復する局面も観測されていた。しかし買いは続かず、徐々にドル売りが優勢になると、寄り付きレベル以下まで下落。106.80円前後を示現したのちは底練りとなり、16時現在では106.85円前後で推移、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、「米中関係」と「トランプ発言」について。
前者は、香港や台湾、新型コロナ問題などをめぐり「米中対立」が激しさを増すなか、中国軍は「台湾海峡で演習を実施した」と発表。明言はしなかったが、米厚生長官の訪台を事実上けん制したことを明らかにしている。しかし貿易面では、第1段階の米中貿易合意についてはNEC委員長が「中国のコミットメントに満足している」と発言したほか、トランプ米大統領も「中国は米農家にこれまでで最大の注文をしている」などと評価するコメントを発していた。こちらの関係は良好か。

対して後者は、前述した中国に関する発言以外でも、トランプ氏からたくさんのコメントが聞かれており、一部が思惑を呼ぶ。幾つか例を挙げると、「野党・民主党による郵便投票を促進するいかなる支援も阻止する」と言明、「イスラエルとアラブ首長国連邦(UAE)が関係正常化に合意した」と発表、「民主党のハリス副米大統領候補を『いくらか頭がおかしい』」などと3日連続で中傷、「大統領選再選ならドルは一段と強くなる」、「国連総会出席に意欲を示したうえ、『録画でなく現地で直接演説も』」−−などとなる。

<< 欧米市場の見通し >>

新型コロナに関しては、世界的な感染拡大が続いているだけでなく、日米欧などで「感染第2波」と思しき状況が強まっており、それがリスク要因として指摘されている。ただ、一方でワクチン開発に関する期待感が根強く、足もとでは懸念も相殺されている格好だ。両者の綱引き商状はいましばらく続く可能性がある。それに対して、「米中関係」を警戒する声も少なくはないが、前述したように貿易面については取り敢えずポジティブな発言が相次いでいることもあり、ドルの支援要因となっている感を否めない。

材料的に見た場合、「米中の対立」やそれだけにとどまらない「中国情勢」、「北朝鮮情勢」、「英国情勢」、「イラン情勢」、「新型コロナウイルス」、「米大統領選」など注目要因は依然として目白押し。それら数ある要因のなかでも、もっとも注意を要するのは、引き続き「米中対立」と「新型コロナの第2波」への警戒になる。前者については、先で取り上げたように「貿易面」での良好な関係が維持されていることがドルの下支えに寄与しているものの、この週末に米中閣僚級貿易協議が行われる予定で、しかもTikTokやウィーチャットの利用禁止が議題となる可能性が報じられていることを懸念する声も聞かれていた。動静如何では、来週月曜日の早朝から相場が荒れ模様ではじまる可能性もある。

テクニカルに見た場合、ドル/円はこれまでドルの上値を阻んできた移動平均の21日線を週明けに「しっかり」と上抜けたものの、同じ移動平均では107.10円レベルに位置する90日線が新たな抵抗となっているようだ。ここまで「しっかり」とは超えられておらず、このあと欧米時間でも攻防が注視されている。

一方、本日は、7月の小売売上高や8月のミシガン大学消費者信頼感指数速報といった米経済指標が発表される予定となっている。昨日発表された週間ベースの新規失業保険申請件数は予想以上の好数字でドルの支援要因となっただけに、本日の指標に関しても好数字を期待する向きが多いようだ。足もとはやや冴えないドル/円だが、流れを変えるトリガーとなる可能性も秘めている。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは106.30-107.20円。上方向は、時間足など短期ベースで最低2度上げ止まっている107.00-05円をめぐる攻防に注視。また、近いレベルには移動平均の90日線も位置しており、ドルの上値は重そうだ。
対するドル安・円高方向は、昨日のドル安値106.57円が目先サポートとして意識されている。また、その少し下のレベル、これまで抵抗だった106.47円も今度はサポートとして考えられており、ドルの下値はなかなか底堅いイメージだが果たして!?

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ドル円日足

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