ユーロドル 年初来高値更新一時18年9月以来の高値1.1732を記録
〇ユーロドル欧州時間に入り1.1732まで上値を広げる
〇米中関係悪化懸念、米欧景況感格差、ドル需給緩和のドル売りが背景
〇テクニカルには2018/2高値1.2555からの下落の半値戻しを達成、61.8%の1.1822レベル目指すか
27日の東京市場でユーロドルは上伸。前週末に大幅に値を上げた流れを受けて1.16台半ばで取引が始まったユーロドルは正午過ぎまでに1.1725の高値を付けて年初来高値を更新。その後やや緩んだものの、欧州勢参入後に一段高となり上値を1.1732まで伸ばして東京時間20:00現在は1.1726レベルでの取引です。夕刻発表されたドイツの7月のIFO企業景況感指数は90.5と事前予想89.3を上回りました。コロナ対応の成否が分かれつつあるためか、このところ不冴えの米経済指標とまずまず堅調な印象の欧州系指標との差の拡大もユーロドルを支えています。
東京の祝日中にユーロドルはじりじりと値を上げる動きとなりましたが、今回の上昇の直接の背景としては双方が相手方の領事館の閉鎖命令を出すまでに悪化した米中関係等の米国のネガティブファクターと、リスク選好回復からのドル需給の緩み双方により、ドル売りが強まったことが挙げられます。
テクニカルには東京休場中にユーロドルは当面の節目と目されていた2018年2月高値1.2555から今年3月の安値1.0636までの下落の半値戻し1.1595に到達、更に100ポイント超上昇しています。やや上昇速度が速すぎる気もしますが、現状では上記フィボナッチの61.8%戻し1.1822を目指す勢いです。同水準は18年9月高値1.1815や2008年7月からの長期下降トレンドラインの現在地1.1831とも近く、さすがに一旦は上値を抑えられる可能性が高いと思われますが、今週発表される米2QGDP等の数字次第ではドルの下げが加速する可能性もあり要注意です。
序盤の欧州主要株価指数はまちまちの動き。今晩この後は21:30に米6月耐久財受注、23:00に同ダラス連銀製造業活動指数の発表があります。
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