シカゴポジション(CME)237
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2020年6月30日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
前週のシカゴの豪ドルポジションは引き続きショートを減らし、ほぼスクエアと考えても良い2,900枚のネットショートまでポジション調整してきました。方向感が出ていないので、ここからはどちらの方向にも行き易くなっています。内訳はロング4,000枚増、ショート2,100枚増で、ポジション枚数を増やしての調整ですので、両サイド共に思惑持ってのポジション形成になっています。従い1方向に動くとアゲインストのポジション調整が出易くなるので、相場の流れが加速する可能性に繋がります。今後数週間経てポジション枚数が増加した場合は新たなトレンド作りになり易いです。チャートを見ると、先週月末のシカゴ締日は黒の3角形で収斂の極みまできて、7月に入り横流れになっています。シカゴがポジションを1方向に傾けられないのも肯けます。
さて実際の相場は、昨日中銀の金融政策予想で添付した日足チャートで目先は0.6890〜0.7080米ドルのアセンディングトライングルの収斂継続になっています。下限抜けば0.6680米ドル方向、上限抜けば豪ドル高トレンドライン上限の0.7350米ドル方向に行き易くなるとしましたが、週足でもほぼ同じ様なアセンディングトライアングルの0.6840〜0.7080米ドルを形成しています。このサポートラインは毎週25ピップス程度上昇していくので、あと最大10週程度で上下のブレークが確認されます。現状ではドル指数が弱いので、構成しているユーロや円がドル安気味にシカゴはポジションを傾けていますが、ドル全面安の動きになればオセアニア通貨も追随する可能性が高いと思います。オセアニア通貨のテクニカルとドル指数の流れを勘案しながら、シカゴ筋がどの様にポジションメークしてくるのか興味深くなります。因みに過去のパターンからすると、2018年4月から続いた豪ドルショートはロングに切り替えてくる可能性の方が大きくなります。
(1豪ドル=0.6973米ドル、7月7日10:50)
直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
オーダー/ポジション状況
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