米6月雇用統計の予想
本日は米雇用統計の数値が発表されます。明日3日は米独立記念日の振替休日ですので、通常より1日前倒しで発表されます。そして金曜日からはNY市場が3連休となり、木曜日の午前中でNYの為替ディーラーは大半が帰宅することが予想され、NY市場は極端に商いが細りそうです。大玉の商いが出ると値が飛びやすくなります。発表後は腰を据えて見る必要がありそうです。
今回の予想(7月2日9時現在)
前回5月数値はNFPが予想外の大幅増加で、6月5日の金曜日に109円63銭の高値を付けました。翌週の月曜日からはドルが大きく下がりました。
今回は既発のADP社民間雇用者数を参考に見ていきます。
下表を見ると、ADP社は5月数値が大幅に上方修正され、2ヶ月平均が271.7万人、これに対してNFPは今回予想値(+305.8万人)で計算すると2ヶ月平均278.4万人となり、ほぼADP社と匹敵します。
更に今年上半期を比較しても、ADP社▼231.4万人、NFP▼257.3万人ですので、今回予想中間値の305.8万人は驚くほどの数値ではありません。仮に、NFPを+400万人にすると、2ヶ月325.4万人、上半期でも▼241.6万人ですから、±100万人程度の振れなら誤差の範囲内と見做されそうです。
従いまして、失業率やNFPを勘案して、
(A) 結果がレンジ内で悪い方の時(特にNFPがレンジ下限かマイナスの場合)、
失業率はあまり改善しておらず、本来なら2桁の数値は経済には悪材料ですが、市場はエコノミスト数値をベースにしますので、前回13.3%からの好悪を見ると思います。加えて、NFPがレンジ下限の50万人の場合には、2ヶ月平均で150.4万人ですので、上半期の平均マイナス幅が増加し(平均▼300万人)、株価やドルに下方圧力がでそうです。双方がレンジ内なら相場の不振れ幅も大きくならないと思います。NFPのマイナスだけ注意します。
(B)結果がレンジ内の良い方に近いか、あるいはレンジ枠を越えて良かった時、
先月と同様に株とドルには好材料となりそうです。特にNFPが900万人以上の場合は2ヶ月で平均+575.5万人、上半期で▼158.3万人ですので、大幅な改善となります。
但し、(A)と(B)の場合でも、今回は3連休を控えているので、ドルの売りっぱなしや買いっぱなしは無さそうで、ポジション調整をしていく可能性が高いと思います。
昨日はISM製造業景況指数が50を越える好数値になりましたが、株は小幅高(但し、Nasdaqは新高値を更新しています)、ドルは小幅下落しました。今日の雇用統計待ちの様相です。
下記はドル/円の週足チャートです。日足は昨日時点と大きくは変更ありません。週足は2018年10月高値からラインA(=111円30銭)を抵抗線として、緩やかなドル安で推移しています。
その後は今年3月の乱高下を経て、ラインB(=109円30銭)とそこから平行に落としたラインC(=104円40銭)のドル安トレンドを形成していますが、ラインE(=106円10銭)に止められ、その後は戻り高値のラインD(=108円20銭)で止められています。DとEの間で横這いを続けています。今週足は昨日現在でトウバ線に近く、2手前のトンボ線と合わせてDとEの上下をトライしているので、週足でもこのレンジを切ることが重要になっています。流れはドル安で、上限越えるとBとA、下限切ればCがポイントになります。
ドル円週足
オーダー/ポジション状況
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