NZ中銀の金融政策結果(6月24日開催分)

本日、NZ中銀はオフィシャルキャッシュレートを現行の0.25%で据え置きの決定をしました。

NZ中銀の金融政策結果(6月24日開催分)

NZ中銀の金融政策結果

本日、NZ中銀はオフィシャルキャッシュレートを現行の0.25%で据え置き(市場の予想通り)の決定をしました。

以下はNZ中銀金融政策記者発表要旨です。

金融政策委員会は当分の間低金利を維持するため、巨額債券購入プログラム(LSAP:Large Scale Asset Purchase programme)を継続することで合意した。LSAPの額は600億NZドルのままである。資産にはNZ国債、地方政府エージェンシー債、そしてNZ政府のインフレ目標債券を含んでいる。委員会は定期的な間隔でこの額を見直すことを確約した。オフィシャルキャッシュレート(OCR)は3月16日に発行したガイダンスに基づき0.25%のまま維持される。

NZは今COVID-19の拡散を阻止した。そして5月の金融政策声明で想定した時期よりも早く、社会的制限の緩和や経済活動の再開をすることができた。5月の予算時に発表された、政府が講じた財政刺激策は我々の想定よりも若干大きかった。これらの成果は幾分自信に繋がったが、経済への大きな挑戦は残っている。

COVID-19により引き起こされた厳しい世界経済の混乱はまだ続いており、それが経済活動、雇用、NZ含めた内外のインフレを低下させている。NZに対するマイナス経済への作用が国境制限により悪化した。というのもパンデミックを抑えるためにほとんどの国で戦いが広がったことにある。NZドル高が一段と輸出収益の圧力となった。

この環境下での経済に対する主な支援は、財政支出の増加を通じて、適切にもたらされている。しかし、金融政策は引き続き重要なを支援を提供する。

5月声明の概要として、経済的リスクの方向性はまだ下方のままである。LSAPプロブラムは借入コスト低下を継続することを目的としている。消費者レベルの金利は一段と低下した卸部門の金利低下により下がった。LSAPプログラムの効果を即座に最大限にするために銀行部門の長期金利は最善の状況にある。

金融政策委員会は、必要に応じて追加の刺激策を提供する準備ができている。
LSAPプログラムを潜在的に拡大する他に、委員会は必要とあれば、追加金融手段を準備する。

委員会の決定は、準備銀行の使命と、及び代替的金融政策の使用に関する意思決定原則によりもたらされている。8月の声明では、LSAPプログラムの見通しと代替の金融政策ツール導入準備について概説する。我々はインフレと雇用に関する我々の責務を全うするため力を尽くす。

(注)NZ中銀金融政策議事要旨は一部を和訳したものであり、詳細は金融政策要旨本文をお読みください。(出所:NZ中銀HP)

NZドル米ドル相場は、金融政策発表前に0.6508〜10米ドル付近で推移していましたが、予想通りの金利据え置きと最近のNZドル高に対するコメントにより、0.6450米ドルまで売られました。その後は小幅持ち直しています。
先進国ではほぼ1番のコロナ終息により、市場はNZが先々回復状況強まると思っていますが、中銀はNZドル高懸念でかわしている感じです。
次回8月の金融政策で新たな政策道具を出すことを示唆していますが、2ヶ月間の経済指標改善が顕著になれば、追加緩和の必要性も薄れますので、その際はオセアニア通貨が選好される可能性が高まりそうです。
相場は当面、下値は0.6380米ドルのサポート、上値は0.6560〜70米ドルの抵抗線内で推移し、その上下限を抜けるか否かとなりそうです。
(6月24日13:45、1NZドル=0.6466米ドル)
次回のNZの金融政策は2020年8月12日(水曜日)に予定されています。

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