コロナ2波を警戒しつつ、基本はレンジ継続
〇ドル円は106円台後半で小動き終始
〇北朝鮮情勢、選挙を他得たトランプ大統領の周辺の動静が話題に
〇引き続き米中対立、コロナ第二波を要警戒
〇中欧首脳会談も要注視
〇ドル円予想レンジ106.60-107.40
<< 東京市場の動き >>
週明け22日の東京市場は、基本揉み合い。106円後半における30ポイントにも満たないレンジ取引で、明確な方向性はうかがえなかった。
先週末にも、引き続き活発な北朝鮮による韓国の挑発が観測されるなか、トランプ米大統領が再開した選挙集会が幾つかの意味で話題に。また、先週の金融市場でも様々な思惑を呼んでいたボルトン氏の暴露本について、米連邦裁判所は出版差し止めを認めず、そのまま発刊されることが明らかとなっている。
そうしたなかドル/円は、先週末のNYクローズよりやや円高の106.70-75円レベルで寄り付いたものの、結局同レベルが日中のドル安値圏に。ただ上値も重く、107円には一度もとどかなかった。つまり、日米株などをにらみつつ、106.70-95円といったなかでの一進一退に。16時現在では、日中のドル最高値圏で推移し、欧米時間を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは、「北朝鮮情勢」と「トランプ氏の行動や発言」について。
前者は、週末に日米外務省幹部や米韓高官らが北朝鮮情勢について会談を行うも、「親密な協力で一致」などといった程度にとどまり、具体策は提示されず。そうしたなか、北朝鮮による挑発は依然として活発。朝鮮労働党統一戦線部の報道官から「南北合意は紙くずになった」、在ロシアの北朝鮮大使館からはさらに過激な「我々を脅迫するものは核ミサイルで滅亡する」とのコメントが聞かれていたようだ。
対して後者は、20日に開催された米大統領選の選挙集会前に、スタッフ6人が新型コロナウイルス検査で陽性反応を示したことが明らかに。しかし、集会そのものは実施されたため、クラスターへの懸念が取り沙汰されている。一方、それとは別に、自身の側近を捜査していたNY連邦検事に辞任を迫るも拒否されたため、トランプ氏が解任したとされ物議を醸しているほか、ニュースサイト・アクシオスが「トランプ氏、貿易協議を優先し対中制裁を見送った」と報じ、こちらも話題になっていた。
<< 欧米市場の見通し >>
「新型コロナの感染第2波」への懸念が強まるなか、米国においては先で取り上げた「トランプ氏選挙集会」の行方が気掛かり。ただ、幸か不幸か「予想外の空席の多さ」などとする報道も観測されているが、いわゆる三密を回避した可能性も考えられる。とは言え、トランプ氏選挙集会を除いても米国における「第2波」への懸念が完全に払拭されたわけではなく、そのほか日欧中などを含め、それぞれの動静にはこの先も警戒を要するだろう。
材料的に見た場合、「貿易や香港情勢などを含めた米中の対立」や「北朝鮮情勢」、「英国情勢」、「イラン情勢」、「新型コロナウイルス」、「米大統領選」、「全米に広がるデモ活動」など、注目要因は依然として目白押し。そうしたなか、もっとも注意を要するのは、引き続き「米中対立」と「新型コロナの第2波」への警戒になる。また、本日に限れば3月に開催される予定が順延されていた「欧州と中国の首脳会談」がビデオ会談方式で実施される見通しとされ、こちらに対する警戒感も強い。もともと、欧州は米国ほど中国との対立姿勢が強くないだけに、逆に米国の孤立感などが鮮明になれば、ドル売り要因となる可能性も。
テクニカルに見た場合、ドル/円相場は過去1週間強のあいだ106.58-107.63円というレンジ取引を続けており、明確な方向性は乏しい。そのため、まずは足もとの形成レンジを如何に、どちらにブレークするのかが注視されている。ちなみに、下方向に抜ければ105.99円がターゲット。対して、上抜けすれば移動平均の200日線が位置する108.40円レベルが意識されそうだ。
本日は、5月のシカゴ連銀全米活動指数や同中古住宅販売件数といった米経済指標が発表される予定となっている。これまで何度も指摘しているように、5月のデータは総じて良好な内容を示すものが少なくなかったが、本日の指標もそれらに続く内容となるのだろうか。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、106.60-107.40円。先週後半からドルの上値を阻んでいる107.10円前後の攻防にまずは注視。上抜ければ、レンジ上限にあたる107.63円が再び視界内に。
対するドル安・円高方向は、本日のドル安値も近い、先週安値106.67円が最初のサポートか。ただ、割り込んでも106.58円は6月安値となるなど、下方向もテクニカルポイントが多く、底堅いイメージだ。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
南アランド円週報:『約1カ月ぶり安値を更新するなど上値の重い展開が継続中』(11/23朝)
南アランドの対円相場は、11/7に記録した約4ヵ月ぶり高値8.86円をトップに反落に転じると、今週前半にかけて、一時8.44円まで下落しました。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
トルコリラ円週報:『トルコ中銀は政策金利の据え置きを決定。一巡後の反発に期待』(11/23朝)
トルコリラの対円相場は、9/16に記録した史上最安値4.10円をボトムに切り返すと、11/15にかけて、約3カ月半ぶり高値4.56円(8/1以来の高値圏)まで上昇しました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
来週の為替相場見通し『トランプトレードと円キャリーの組み合わせがドル円を下支え』(11/23朝)
ドル円は、今週前半にかけて、一時153.28まで急落する場面が見られましたが、週末にかけては一転154円台後半へと持ち直す動きとなりました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2020.06.23
ドル円、株高・原油高を背景に底堅く推移するも、107円をバックに上値は重い(6/23朝)
22日(月)の海外市場でドル円は狭いレンジ内で方向感に欠ける展開(1日の値幅は僅か23銭)。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:山中 康司
2020.06.22
緩やかに一段安を試す展開(週報6月第4週)
先週のドル円はそれまでの荒っぽい動きから一転静かな円相場となり週間レンジも1円未満に収まる一週間でした。
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。