NZ/円、反発余地を探る動き。反落の可能性にも注意。
新型コロナウィルスの感染拡大によるリスク回避的な動きは、世界の中央銀行の協調的な対応でやや落ち着きを取り戻したかに見えていますが、世界経済の牽引役であるアメリカのNY州が機能不全の状態に陥っており、寸断されたサプライチェーンや一時解雇された人々の職場復帰の目途がある程度立ち、人、モノが動き出すまでは引き続き波乱含みの展開となることが予想されます。NZドルはNY州の非常事態宣言を受けて3/19に対米ドルで0.5470、対円で59.51まで急落しましたが、ここから反転して上値余地を探る動きが継続中です。
チャートを見ると、日足は3/19に付けた59.51で一旦底打ち、反転の流れに入りましたが、直近の日足(4/1)が下値を切り上げて来た流れから若干下抜けて終えています。下げ余力の強いものではないことから反発に転ずる可能性を残していますが、65.50-60の日足の上値抵抗にもぶつかっていることから、調整局面に入った可能性により警戒が必要です。日足の上値抵抗は64.10-20、64.50-60に、下値抵抗は63.40-50、62.00-10にあります。21日移動平均線は64.76にあり、これを実体ベースで上抜けきれずに反落しています。また、120日、200日移動平均線も69.73と69.63にあり、中期的な上値抵抗として働いています。
一方直近の週足は、前週足から下寄りのスタートとなりましたが、実体のややしっかりとした陽線で切り返しています。62円台の足元が固まりつつあるように見えますが、上値を切り下げる流れからは上抜けておらず、下値リスクを残した状態です。今週は上値をトライしきれずに反落に転じていますが、62円割れで越週した場合は再び下値リスクが高くなります。今週の週足の上値抵抗は65.90-00、66.60-70に、下値抵抗は63.50-60、62.10-20にあります。62円割れで越週した場合は60〜61円台の足元を固め直す動きが強まり易くなります。31週、62週移動平均線は69.27と71.03に位置しており、中期トレンドは“NZ弱気”の流れに変わりありません。
NZドル/円【週足】:(4/1現在31週、62週移動平均線は69.27と71.03にあり、これらを下抜けて一段の下落リスクが点灯中。)
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