オーストラリア2019年第4・四半期消費者物価指数結果(出所:豪州統計局)
オーストラリア統計局は本日2019年第4・四半期の消費者物価指数(CPI)を公表しました。内容は四半期ベース比で+0.7%(予想+0.6%)、前年比ベースでは+1.8%(同+1.7%)となり、両数値共に予想を上回りました。
主な要因
前年比でみると、下落要因は遂に通信のみになりました。
一方、上昇要因は食品と非アルコール飲料・アルコールとたばこ、教育・健康関連が物価上げを牽引しています。
豪州統計局によれば、干ばつの影響が食品価格上げの要因になったとし、年率ベースのインフレはまだ落ち着いていると分析しています。一方、住宅関連や電気・ガスなどの公共事業関連が上昇を抑え込んだとしています。また、都市分析では全地域のCPIが上昇したとなっています。
また、下図チャートを見ると、第4四半期CPIの年率は1.8%で、2Q(1.6%)、3Q(1.7%)より改善し、中銀目標レンジ下限方向にジワリと向っています。
2019年中の中銀利下げが功を奏したと思われますが、オレンジ色の政策金利とは大きく乖離してきているので、このチャートを見る限りでは2月4日の豪州中銀政策金利は据え置きの可能性が高いと思われますが、29日現在の市場予想では現行のキャッシュレート0.75%に対し、0.50%への利下げを予想しているエコノミストが多く、予想レンジは0.50〜0.75%になっています。従い、現状の豪ドルが弱い状況はある程度の利下げを織り込み始めている可能性があります。来週火曜日の金融政策会合が注目されます。
前年比ベースCPIと中銀政策金利推移…緑の線は中銀のインフレ目標金利値
為替は、発表前に0.6760〜63米ドル辺りで推移していましたが、発表後は豪ドルが小幅買われ0.6773米ドル付近まで上昇し、その後も堅調となり0.6777米ドルの高値まで上昇しています。
昨日消費者物価指数予想で添付したチャートのサポートC(0.6750米ドル)は守られました。目先は年初からの豪ドル安トレンド下で戻り高を試せる流れになっています。上値は0.6790〜0.68米ドルの抵抗線が強く、ここを越えてくれば豪ドル下落リスクが減じられてきます。
下値はCを割ると0.6710米ドルサポート方向に動き易くなっています。
来週火曜日に中銀の金融政策が控えているので、それまでは動き難い展開になりそうです。
(1月29日14時00分、1豪ドル=0.6771米ドル)
オーダー/ポジション状況
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