米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利予想(20/1/29)

日本時間2020年1月30日木曜日早朝4時発表予定です。

米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利予想(20/1/29)

米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利について

本日FOMCの金融政策が公表されます。NY時間1月29日14時(水曜日)に政策金利が公表され、その後パウエルFRB議長の記者会見が予定(同14時半)されています。
今回の市場予想は以下の通りになっています。

(1)政策金利(1月29日9時現在の予想)

現在のFFレート「1.50〜1.75%」⇒据え置き
(エコノミストレンジは1.25〜2.00%で0.25%の利上げ・利下げ予想があります)

また、超過準備預金金利は前回に続き1.55%⇒1.55%(レンジ1.55〜1.60%)の据え置き予想になっています。(注:超過準備預金金利とは準備預金残高のうち、法定準備残高を越える分に対して付利される金利です。)

今回の注目点としては、@一部エコノミストは毎月600億ドルの債券購入を年央にかけて減額していくとの予想…FRBの流動性供給で株や債券が上がり過ぎたとの理由。A超過準備預金金利を5ベーシス利上げし1.6%予想。B全体では、現状の経済状況の確認と新たに起きたコロナウィルスの拡散影響を見極めるとして、何の変更も行わないとの見方。CFRB議長の記者会見では新たなニュースにあまり期待してはいけないとの指摘。引き続け市場を注視していくとのコメントに終始するのでは。等が市場の注目点になっています。

以下は昨日までのCME Fedwatchとなっています。前回12月開催のFOMC後は利上げ予想がありませんでしたが、米中貿易協議合意やイランとの紛争停止に今月1月中旬のベージュブック後には10%以上の利上げ予想が増えています。一方で、利下げはゼロになりました。この後にコロナウィルスの世界的拡散が問題となり、昨日現在では、3月に利下げが7%、4月には同15%に増えています。今日のFOMCは据え置き予想ですが、仮に議事内容に前提条件付きの利上げや利下げの可能性を示唆した文言があっても、ある程度は織り込んでいるものと思われます。

米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利について

下図は9月2日からの米10年債金利(青)とドル円NY終値(オレンジ)です。赤い矢印は上記のCMEのFedwatchの記載日になっています。

米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利について 2枚目の画像

先週金曜日に米10年債金利が急落し、為替との乖離が大きくなっています。為替が金利にサヤ寄せするのか、行き過ぎた金利低下が為替にサヤ寄せするのか注目されます。

(2)最近のFRB関係者中心に主な発言(最近2〜3週間)

ご参考までに前回会合での投票者の内容を記しておきます。
@ 10月利下げ決定に賛成者:パウエル、ウィリアムズ、ボウマン、ブレイナード、ジェームス・ブラード、クラリダ、エバンス、そしてクォールズ。
A 現状維持主張し反対者:エスター・ジョージとローゼングレンの2名。

1月28日 トランプ大統領       「FRBは利下げして他国との競争力を強めるべき」
1月17日 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁 「マイナス金利は米経済にとって混乱」
1月17日 ボウマンFRB理事     「FF金利は現状水準を維持するだろう」
1月16日 カプラン・シカゴ連銀総裁 「マイナス金利が経済を支えるという証拠はない」
1月15日 ジョージ・カンザスシティ連銀総裁  「現時点では経済を評価するために金利据え置きが妥当」

1月14日 ボスティック・アトランタ連銀総裁  「米経済は総じて上手くいっており、何らかの変化があるまで様子見るべき」
1月14日 ローゼングレン・ボストン連銀総裁  「インフレ率は2%まで上昇するだろう」
1月9日 クラリダFRB副議長     「経済が軌道通りなら政策は適切」
             「2019年の利下げは見通しを支える上で良いタイミングだった」
1月6日 ウィリアムズ・NY連銀総裁  「インフレ予測の低下が続くだろう」
1月4日 メスター・クリーブランド連銀総裁 「米経済のファンダメンタルズは良好」
1月4日 バーキン・リッチモンド連銀総裁 「依然として弱い企業投資を懸念」

2020年の委員会メンバーは以下です。
パウエルFRB議長、ウィリアムズ副議長、マイケル・ボウマン、ラエル・ブレイナード、リチャード・クラリダ、パトリック・ハーカー、ロバート・カプラン、ニール・カシュカリ、ロレッタ・メスター、ランダル・クォールズ

ドル円相場は短期的にA(=111円20銭)とB(=107円95銭)のドル高トレンドを維持しています。この中でC(=110円40銭)の抵抗線に抑え込まれている展開になっています。
戻りは青の横線が109円70銭〜80銭にあるので、ここをこなさないとCまでは届きません。
一方で下値は108円70銭〜80銭、108円30銭〜40銭にサポートあり、現状ではB方向のどのサポートで止まるのかを模索中になっています。
今日のFOMCでのプレスリリース、記者会見で特段の内容が見えない場合はこのBとCのトラインを維持すると思われます。

米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利について 3枚目の画像

(2020年1月29日12:30、1ドル=109円18銭、1ユーロ=1.1015ドル)

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