NZの2019年第3四半期GDP結果
本日早朝に公表されたNZの第3四半期GDPは上記の結果となりました。
NZのGDPは前期比で予想を上回り、前年比ベースは予想通りとなりました。しかしながら、前四半期の2Qは0.5%⇒0.1%に下方修正されており、この分勘案すると実質は予想以下になります。
少なくともまだ中銀は緩和継続を決定しそうな数値になりました。とはいえ、NZのGDP推移を見ると前期より若干回復しているだけで、まだ2019年1Qよりも低くなっています。好調は引き続き家計消費支出で前期比0.8%の伸びになっています。
NZのGDP推移(赤い線は今回のGDPをベース)
(注)数値は過去に遡って改訂されており、予想時作成のチャートとは異なります。
下のチャートは実質可処分所得の推移を表したグラフです。年率ベース(折れ線)では2016年4Q(青の矢印)以降の所得の伸びが依然として下降線を辿っており、2015年3Qの底値(赤い横線)とほぼ同じ水準になっています。GDPの60%を占める消費関連数値ですので、この数値動向は注目しておきます。
(棒グラフ:前期比、折れ線グラフ:前年比)出所:NZ統計局
NZドル対米ドル相場は、GDP発表前に0.6580〜83米ドル付近で推移していましたが、3Q自体の好数値に瞬間0.6610〜13米ドルドルまでNZドルが買われました。しかしながら2Qの大幅下方修正値に0.6572米ドルまで急反落し、現在は0.6590〜93付近で推移しています。
上値抵抗線は0.6600、0.6640〜45米ドルにあり、またサポートは0.6550、0.6520、0.6490米ドルの順にあります。
日足ベースでは10月底値を起点としたNZドル高トレンドが12月5日現在で@0.6370〜0.6550米ドルレンジで推移していましたが、12月6日以降にレンジ上限を抜き、0.6636米ドルの高値を付けたあと反落し、現在はこの@の上限が0.6580米ドル付近まで上がっています。12月18日現在では@のレンジが0.6400〜0.6580米ドルレンジになっています。GDP後の流れはこの0.6580米ドルの攻防分岐点での推移になっています。
もしここを下回って終わることになれば、短期NZドル高トレンド内で上記のサポートをトライする流れになり、もし0.6580米ドルを維持できれば、0.6580〜0.6645米ドルのNZドル高トレンドラインに沿って上限を試す流れに留まれます。
(12月19日13時30分、1NZドル=0.6593米ドル)
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