豪ドル/円、上値余地を探る動きが継続中。上値追いにも限界か。
12月3日、豪州中銀は政策金利(キャッシュレート)を現行の0.75%に据え置きました。議事要旨にも大きな変化は認められず、堅調な雇用市場に支えられて消費も好調であること、世界経済の下方リスクを残しており、雇用と経済の持続的成長を守るため必要とあれば追加緩和に踏み切る用意があるとの姿勢に変わりありません。一方で、米中貿易協議の第一段階合意に対する悲観的な見方が後退していること、4日に発表された第2四半期の豪州GDPが前年比で10年振りの低水準となる+1.4%に留まったものの、前期比では+0.5%となり、成長鈍化から改善方向に向かうとの楽観的な見方も出て豪ドルは対ドル、対円で堅調に推移しています。
チャートを見ると、日足は8/29に付けた69.97を起点として下値を切り上げる流れを維持しています。また足元の動きも、11/21に付けた、73.49を直近安値として下値を切り上げており、日足の形状は安定していますが、短期トレンドが強気に転換しておらず、下値リスクへの警戒も解けない状態です。日足の上値抵抗は74.80-90、75.30-40に、下値抵抗は74.00±10銭にありますが73.50割れで終えた場合は下落リスクが高くなります。21日移動平均線は74.23に、また、120日線も73.80に位置しており、短期的な下値抵抗として働いていますが、73.50割れで終えた場合や、73.80割れで越週した場合は下値リスクが高くなります。200日線は75.32に位置しており、上値を抑え込んだ状態です。
一方週足は小陽線で切り返しており、8/29に付けた69.97を起点として下値を切り上げていますが、単体では強い上昇エネルギーを持ったものではないことや、中期トレンドが弱いことから急伸にも繋がり難い状態です。また、74.00-10に週足の下値抵抗がありますが、73.80割れで越週した場合は下値リスクが点灯します。逆に74.90超えで終えれば来週も上値トライの動きが期待出来ますが、76.00-10に中期的な上値抵抗が控えており、簡単には上抜けないでしょう。今週の週足の上値抵抗は74.80-90、76.00-10に、下値抵抗は74.00-10、72.50-60にあります。31週、62週移動平均線は74.16に位置しており若干上抜けていますが、“ダマシ”となる可能性があります。また、62週線は76.85に位置しており中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れにあります。
豪ドル/円【週足】:12/5現在31週移動平均線は74.16にあり、若干上抜けているが“ダマシ”の範囲内にある。62週線は76.85にあり、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れに変化ない)
オーダー/ポジション状況
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