ユーロドルFOMC後に下落するも反発、10/21高値1.1179に接近
31日の東京市場でユーロドルは堅調推移。FOMC利下げ後のドルの軟調地合いに朝方から最近の高値圏である1.1150近辺で取引され、日中も底堅く推移、一時1.1170まで上値を広げました。欧州勢参入後米長期金利が一段安となったこともあり、ドルの軟調地合いは変わらず、更に1.1176まで上値を拡大、東京時間18:30現在は1.1168レベルで取引されています。
注目された本日未明のFOMCでは、市場予想通り0.25%政策金利引き下げが行われた一方で、声明文の内容から将来的に必要に応じて金融緩和を行うことを示唆する文言(will act as appropriate)消えたことで、当初は想定よりもタカ派寄りととらえられ、ドル買いが先行しました。パウエル議長の記者会見の始まった3:30過ぎには冒頭議長が今回の利下げを「進行中のリスクに対する保険」と表現、「経済に対する十分なサポート」と自信を示したことでユーロドルは1.1180の安値をつけました。しかし、その後の質疑の中で議長が「利上げには著しいインフレ率の上昇が必要」「現時点で利上げは考えていない」などと発言したことから、当初の印象ほどタカ派スタンスではないとの認識が広がり、議長の会見終了後まもなく1.11台半ばに達し、FOMC結果公表前の水準を大きく上回る荒い値動きとなりました。
テクニカルにはユーロドルは直近の高値である10/21の1.1179に迫り、本日1.1199レベルの200日移動平均線をうかがう動きとなりました。明日は米国の雇用統計の発表があるため、一旦はこのレベルまでで落ち着くことが見込まれますが、米中貿易問題の悪化、米指標の下振れ等により上記の水準を上抜けた場合には上値が拡大するため要注意です。
序盤の欧州株価指数先物は中国当局が「第一段階」の協定署名後の米国との長期的包括貿易協定締結の可能性に疑義を呈しているとの報道にほぼ全面安。
今晩この後は21:30に米個人所得、個人支出、新規失業保険申請件数、22:45にシカゴ購買部協会景気指数の発表が予定されています。
ユーロドル日足
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