円安値圏で推移、株価は横ばい
今朝未明に公表された4月のFOMC議事要旨は予想を上回るタカ派的内容から市場に驚きをもって受け入れられました。
薄々は気がついてはいたものの、政策当局者と市場がこれほどまでに同じ市場での最も注目されているトピックスに対して、長期間にわたって異なる見方を続けたケースというのはあまり記憶にありません。
その上、議事録にはその考え方の乖離にも言及されていてそのGAPを次回会合までに埋めなければいけないことまでが書かれていて、市場関係者をぎょっとさせたわけです。
6月に利上げがあろうがあるまいが、とりあえず急速に認識GAPを市場で埋めた結果、ドル円は110円台前半に上伸、原油先物は50ドルを前に急反落して47ドル台半ばでの推移となっています。
尚、株式市場は前日の米市場が前日比でほぼ同水準だったのと同様、日経平均も1円だけプラスの16,646円で終了しています。
明日から開催されるG7では為替政策、財政政策ともに日本の思うようにはまとまらないであろうとの見方が広がっていますが、アベノミクスにとっても正念場そこは乾坤一擲で何かを打ち出してくるケース、逆に無理に束ねようとしてかえって各国との不協和音が目立ってしまうケースのどちらもが想定され動きにくい状況です。
しかし、FOMC議事要旨の結果米経済指標にはこれまで以上に神経を使わざるを得ない状況となったことは確かで、そういう意味では今晩も新規失業保険申請件数、シカゴ連銀の全米活動指数、フィラデルフィア連銀製造業景況指数(いずれも21:30)に加えフィッシャーFRB副議長とダドリーNY連銀総裁の講演と盛りだくさんです。
ドル円の日中高値は110.38とほぼ一目均衡表の雲の下限および連休前後の高値安値の76.4%戻しの水準と同一水準で止まる一方で、現在の水準では明日には転換線が基準線を抜きそうなレベルともなっており、チャート的にも煮詰まってきたなかでの今晩の動きは目を離せません。
序盤の欧州株価指数先物は軟調に推移。
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