欧州中央銀行(ECB)政策金利結果
欧州中央銀行政策金利に関する決定事項は欧州中銀は金融政策の据え置きを決定
主要金利0.0%、中銀への預金金利▼0.5%、及び限界貸付金利0.25%を全て据え置くことで決定。
前回会合で決めた資産購入プログラム(APP)を11月1日から月額で200億ユーロを来月から実施。これまでの債券は満期が来たときには再投資し、APPが続いている限り継続する。期間はインフレ見通しが目標とする2%に近付き、しかし2%を越えない水準になるまで行う。
ユーロドルの相場は東京時間16時15分に発表された仏PMI指数が予想を上回ると、ユーロは日中高値の1.1163米ドルまで上昇しました。その後ECBの金融政策発表直前は1.1120米ドル付近で推移していましたが、据え置き決定で30ピップス程度ユーロが買われたに留まりました。その後は混迷深める英国Brexitの行方に1.1093米ドルまで売られて1.11絡みで推移しています。
相場はまだ1.1100〜90米ドルのレンジ内に収まっており、下限を抜けて終わると1.1050〜60、1.1010米ドルのサポート狙いとなり、上値は1.1210〜20、1.1250〜60米ドルの順に抵抗線が控えています。来週30日にはFOMCを控えているので、仮にレンジをブレークしても戻される可能性があります。
尚、以下はドラギ総裁記者会見要旨の一部を箇条書きにしています。内容的には前回9月とほとんど同じです。
(ドラギ総裁記者会見要旨)出所:ECB HPから
・運営審議会は、インフレが中期目標値に向かう様に、長期にわたる高度な金融政策の緩和スタンスの必要性について繰り返し述べた。
・とりわけ、運営審議会のフォーワードガイダンスは、インフレ見通しの変化に対応するため、金融市場の状況を確実なものにしていくことだろう。
・前回9月会合以降のデータは、ユーロ圏の成長ダイナミズムの弱さを長引かせていることを確信させた。と同時に、雇用の伸びや賃金の増加はユーロ圏経済の回復力を示している。
・最近の経済分析について述べると、ユーロ圏のGDPは第2四半期が四半期ベースで0.2%の伸びを示した。2019年第1四半期では、前期比0.4%の伸びだった。入手しているデータや調査情報では、今年下半期も緩やかな伸びだがプラスの伸びとなるだろう。
・主要な伸びの減速要因は、世界的な不確実性が続く中、国際貿易の鈍化である。
・一方で、サービスや建設部門は依然として回復している。ユーロ圏の拡大は好ましい金融状況に支えられている。
・ユーロ圏を取り巻く成長見通しへのリスクは依然下方圧力である。とりわけ、これらのリスクは地政学的要因に関連した長引く不確実性、高まる保護貿易や新興国の脆弱さである。
・ユーロ圏のHICP(インフレ)は2019年8月の1%から下がり、9月には0.8%となった。これは食料やエネルギー価格の影響による。現下のインフレは年末に再び上がる前に一度下がるだろう。
・企業や家計のローンの伸びは堅調に推移している。これは緩和を通じて銀行のレートが下がっているからである。非金融関連企業のローンの伸びは2019年7月年率4.0%から8月には4.3%となった。一方で家計は8月3.4%で変わらなかった。
(以下、通貨供給量などの項目及び質疑応答は略)
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
(10月24日14:00、1ユーロ=1.1103ドル、120円63銭)
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