欧州中央銀行(ECB)政策金利結果
中銀への預金金利を▼0.1%下げ、その他金利は据え置き
欧州中央銀行政策金利に関する決定事項は中銀への預金金利は▼0.1%下げて▼0.5%、
主要金利0.0%と限界貸付金利0.25%は共に据え置きを決定。
ECBの運営審議会は先々のインフレ見通しが2%かそれに近付く十分な水準までは、主要金利を現行水準ないし、それより低いままで維持することを確認。(注:前回会合では2020年上半期までとしていた。)
資産購入プログラム(APP)を11月1日から月額で200億ユーロを純増額とする。これまでの債券は満期が来たときには再投資し、APPが続いている限り継続する。一部の超過準備金については、マイナス金利を免除する措置を導入する。
ユーロドルの相場はECB前に1.1025〜30付近で推移していましたが、ECBが新たな緩和策を講じると、1.0927まで急落しました。その後ドラギECB総裁の記者会見終了付近から、材料出尽くしのユーロ買戻しに1.1087付近まで反発し、NYの引け値は1.1060〜65となりました。昨日の底値は丁度ダブルボトムで止まり、上値は1.1080〜90の抵抗線に遮られています。市場は、既に来週のFOMC金融政策に目が向いています。
相場は底値1.0920〜30サポートで止まり、長い下ヒゲを作ったことで目先のユーロ売りトライの失敗に終わっています。まだ1.0950〜1.1130レンジは脱していませんが、現状ではレンジ上限をトライできる流れになっています。抵抗線としては、1.1080〜90、1.1120〜30で、後者を越えて終わると、ユーロは一段の戻り高を狙える流れに入れます。一方で、1.1080〜90に止められると、再度1.1010方向への流れをなり、上記のレンジ抜けに時間かかる可能性が高くなりそうです。
尚、以下はドラギ総裁記者会見要旨の一部です。会見内容に関し、箇条書きにしています。
(ドラギ総裁記者会見要旨)
・運営審議会は高度な金融緩和策を更に長い間、かつインフレが目標値に向かっていくと確信するまで必要であると繰り返し述べた。
・今日の決定は目標としているインフレに未達が状況が続いてことに応えたものである。実際に、前回会合以降の入手した情報では、ユーロ圏経済の軟調さ、経済の下方修正リスクやインフレ軟化をより長引かせていることを示唆している。同時に、強い雇用の伸びやそれに伴う賃金上昇がユーロ圏経済の下支えをしている。今日の金融政策のパッケージがユーロ圏拡大にとって好ましいものであり、サポートするものであると思われる。
・ユーロ圏の第2四半期GDPは前期比で0.2%伸びた。第1四半期は0.4%だった。入手した経済指標や調査情報では緩やかなものを指摘しているが、第3四半期の伸びにはポジティブになっている。
・先々の鈍化の主要要因は世界貿易の弱さや長引く世界的不確実性である。これらがユーロ圏の製造業部門に影響を与えている。
・GDP見通しでは、2019年は年率で1.1%、2020年に1.2%、2021年に1.4%を予想している。GDP見通しは、6月時点の見通しと比べ、2019年と2020年に関し下方修正した。
・ユーロスタットの暫定値によれば、HICPインフレは2019年8月年率1.0%で、7月と変わらなかった。エネルギーインフレの低下が食品のインフレと相殺した。先々ではHICPインフレは2019年1.2%、2020年1.0%、2021年1.5%予想である。2019年6月時点と比べ、インフレを下方修正した。
(以下、通貨供給量などの項目及び質疑応答は略)
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
出所:ECB HPから
(9月13日11:00、1ユーロ=1.1063ドル、119円73銭)
オーダー/ポジション状況
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